研究課題/領域番号 |
21K20885
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター) |
研究代表者 |
高嶋 秀一郎 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 血液内科医師 (70622116)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | GVHD / 同種造血幹細胞移植 / 腸管オルガノイド / IFN-gamma / MYC / インターフェロンガンマ / 腸幹細胞 / 上皮再生 / 炎症性サイトカイン |
研究開始時の研究の概要 |
移植片対宿主病(GVHD)は同種造血幹細胞移植の重大な合併症であり、その克服は移植成績の向上に必須である。新規治療の開発にはその病態解明が必要であり、我々は主要標的臓器である腸管に注目した。腸管GVHDの病理組織像は同時進行する上皮細胞の傷害と再生で特徴づけられる。しかし炎症性サイトカインの上皮再生への関与は明らかになっていない。この研究課題では炎症性サイトカインがGVHDにおける上皮細胞の再生に直接かかわっている可能性についてヒト検体とマウスモデルを用いて検証する。
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研究成果の概要 |
造血幹細胞移植後のマウス陰窩上皮細胞のシングルセル解析の結果に基づき、我々はインターフェロンガンマ(IFNg)が移植片対宿主病(GVHD)発症時に腸幹細胞でMycの発現を亢進させ、腸管上皮細胞を増殖させるという仮説を立て検証した。腸管オルガノイドを用いてヒトでもIFNgがMYC遺伝子の発現亢進を伴って腸管上皮細胞を増殖させることを明らかにした。マウス腸管陰窩におけるMycの蛋白発現はGVHDを発症しない同系移植後より同種移植後に亢進していた。最後にGVHDマウスへのMyc阻害剤の投与はGVHD病理スコアと腸幹細胞分画の障害を増悪させ、Mycの発現亢進の腸管GVHD軽減への寄与が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では腸管上皮細胞のシングルセルRNAシークエンス解析の結果に基づいて腸管上皮細胞の免疫学的な再生メカニズムを明らかにした。腸管GVHDのように免疫学的な機序で障害がおこる病態で炎症サイトカインがどのように腸管上皮の再生にかかわっているかは解明されておらず、本研究の成果は複雑なGVHD病態への理解を深めるものである。さらに近年、GVHD治療に炎症性サイトカインのシグナルを遮断する薬剤が登場しつつある状況を考えると本研究成果は将来的なGVHD治療開発につながると考えられる。
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