研究課題/領域番号 |
21K20892
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
細井 達矢 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70907831)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | サルコペニア / 長寿遺伝子 / Sirt1 / フレイル |
研究開始時の研究の概要 |
Sirt1はNAD+依存性脱アセチル化酵素であり、長寿遺伝子として知られる。近年、Sirt1が慢性炎症や分化制御、ミトコンドリア代謝を介してサルコペニアに対し保護的に作用することが報告され、遺伝子改変マウスモデルの解析も進みつつある。本研究では速筋特異的にSirt1機能を欠損させたマウスを新規に作成し、その表現型を解析する。 サルコペニアにおいて速筋優位の筋委縮が生じることを鑑みると、これまでに報告されていない新規知見が得られる可能性は高く、本研究を通して長寿遺伝子の破綻からサルコペニアの機序を解明し、NAD+合成系のサルコペニアにおける病態生理的意義と創薬標的としての可能性を検討する。
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研究成果の概要 |
Cre-LoxPシステムにより速筋特異的(fm)Sirt1KOマウスを新規に作成し, 若齢および加齢に伴う体重や骨格筋量, および筋機能・代謝性変化を解析した. 若年期においてはKOマウスと対照群では体重・各種骨格筋重量で有意差を認めず, これらは加齢によっても変わらなかった. 筋質についても若年期では有意差を認めなかった一方, 加齢に伴って持久力の差を認めるようになった. また加齢に伴い暗期の酸素消費量変化を認め, 筋での代謝性変化が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨格筋におけるSirt1作用はミトコンドリア代謝などを介し, 筋質に影響をおよぼす一方, 筋重量維持には大きく影響しない可能性が示唆された. またSirt1機能は年齢依存的に変化する可能性が考えられた. 今後Sirt1アゴニストによる機能回復などを検討することで, 社会的課題であるサルコペニアの治療や予防の一助となる可能性が期待される.
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