研究課題/領域番号 |
21K20900
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
井上 浩輔 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (80903830)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 高血圧 / 異質性 / 心血管 / 血圧管理 / 因果推論 / 機械学習 / 心血管疾患 / 一般化 / 心血管イベント |
研究開始時の研究の概要 |
高血圧は生命予後・健康寿命に強く影響し、その患者数は世界で上昇傾向にある。近年のランダム化比較試験(RCT)において厳格な血圧管理により心血管イベント発症リスクが抑制されることが示されたが、具体的にどのような集団に厳格な血圧管理が効果的であるか、という問いに対する十分なエビデンスは存在しない。本研究では、世界の高血圧診療に大きなインパクトを与えたRCTのデータから厳格な血圧管理が効果的な集団を同定し、日米の全国大規模データも併せて用いることで日米の一般集団に同様の治療介入をした際に期待される効果を推定する。
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研究成果の概要 |
厳格な降圧治療の効果を検討した大規模ランダム化比較試験SPRINT、ACCORD-BPのデータに因果フォレストという最先端の機械学習モデルを応用することで、厳格な降圧管理の心血管イベント発症抑制効果が人によってばらつきがある(異質性がある)ことを明らかにした。さらに、効果の高い集団を同定し、ターゲットを絞ることでより効率的な介入を行う「高ベネフィット・アプローチ」という新しい概念を世界に先駆けて提唱し、その有用性を示すことに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果は、従来のリスクが高い集団に治療を行うという「高リスク・アプローチ」の医療戦略に疑問を投げかけ、効果の異質性に着目した新しい個別化医療戦略「高ベネフィット・アプローチ」を提唱するものであり、次世代の医療の在り方を議論するうえで重要なエビデンスになる。
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