研究課題/領域番号 |
21K20904
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
蓑田 洋介 九州大学, 大学病院, 助教 (60908664)
|
研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 腸管バリア機能 / 酸分泌抑制薬 / 腸内細菌叢 / Leaky gut / 酸分泌抑制剤 / 腸内細菌 / 口腔内常在菌 / NAFLD / 口腔内細菌 / 消化管粘膜バリア機能 |
研究開始時の研究の概要 |
本邦では非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)のうち肥満や糖尿病を伴わない症例の割合が高い。腸内細菌叢の変化や消化管粘膜バリア機能の低下(Leaky gut)がその一因として考えられるが、腸内細菌叢の変化がNAFLDの病態にどのように関与するかは未だ不明である。我々は酸分泌抑制薬内服にて口腔内細菌が小腸内で増殖し、腸内細菌叢の変化することでLeaky gutを介してNAFLDを誘導するという仮説を立てている。本研究では全身状態の評価、消化管粘膜バリア機能の評価、腸内細菌叢の解析、腸管粘膜の免疫学的な解析を経時的に評価しその病態の解明を目指す。
|
研究成果の概要 |
酸分泌抑制薬内服により回腸インピーダンス値が低下し、消化管粘膜バリア機能の透過性が亢進した。また酸分泌抑制薬内服を行うと腸内細菌叢は変化するものの、真菌叢の変化はほとんど見られなかった。本検証期間において酸分泌抑制薬内服によるNAFLDの有意な発症や、内臓脂肪・皮下脂肪の有意な増加は認めなかった。これらの結果は、母集団の選択によるバイアスを受けている可能性がある。今後長期的な観察を含め、さらなる研究が必要であるが腸内細菌叢の変化を介して粘膜バリア機能を低下させている可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果は胃酸分泌抑制薬がLeaky gutを引き起こす可能性を示している。酸分泌抑制薬は世界的にも広く普及している反面、その長期使用の影響はいまだにはっきりしない部分がある。特に近年極力な酸分泌抑制薬が登場しており、酸分泌抑制薬がLeaky gutを誘導するという成果は今後の研究においても重要な結果であり、本研究は社会的な意義が高いものと考えられる。
|