研究課題
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全身性エリテマトーデス(SLE)は若年女性に多く発症し、蝶形紅斑、関節炎、腎炎、中枢神経症状など多彩な症状を呈する自己免疫疾患である。細胞核抗原に対する免疫寛容の破綻や、それに続くT細胞機能異常がその病態に関与している。T細胞の分化誘導やサイトカイン産生能などの機能は、同細胞由来のproteinaseなどにより制御される細胞表面蛋白の切断や分泌による細胞表面・細胞外の環境変化が影響するが、未知の部分が多い。我々はSecretome解析を用いることで、SLEにおけるT細胞機能異常を来す因子を同定することによりSLE新規治療ターゲット発見の糸口になるのではないかと考えた。
本研究の目的は自己免疫疾患である全身性エリテマトーデス(SLE)患者T細胞に特異的に認められる細胞表面および細胞外蛋白の環境変化を新たに確立したSecretome解析を用いて網羅的に解析することである。Secretome解析においてはSPECS法で分離した蛋白をLC-MS/MSで解析することで、培養中に新規にT細胞より生成・分泌された蛋白のみを網羅的に解析可能とする。活動性SLE患者4名及び健常者4名(性別・年齢マッチ)のCD4+T細胞を分離培養し、培養上清中のSecretome解析を完遂し、蛋白質ライブラリーの作成に成功した。
今回作成した蛋白質ライブラリーより健常者およびSLE患者の試料間差異成分の同定に成功している。今後これらの蛋白に関してELISAなどにより培養上清における発現検証を行う。検出された蛋白に関する機能解析を行うことで、これまで発見されていないSLEにおける新規治療ターゲットを解明することが可能と考えられる。
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すべて 雑誌論文 (18件) (うち国際共著 4件、 査読あり 18件、 オープンアクセス 11件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)
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