研究課題/領域番号 |
21K20912
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
安東 泰希 順天堂大学, 医学部, 助手 (10912644)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | インフラマソーム / 肝臓線維化 / NLRP1 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者の研究グループは、肝硬変を伴う希少疾患患者からNLRP1遺伝子の点変異(NLRP1-P1214L)を見出し、この変異がインフラマソームを活性化させて自己炎症性疾患を誘導すること、さらに、肝細胞におけるNLRP1インフラマソームの活性化が肝硬変につながる可能性を示した。しかし、その病態機序は十分に解明されていない。そこで、本研究は、NLRP1-P1214Lによる肝細胞のインフラマソーム活性化亢進が肝臓繊維化・肝硬変を引き起こす機序の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
肝硬変を伴う希少疾患患者から同定されたNLRP1点変異が病態を引き起こすメカニズムの解明を試みた。患者由来の肝細胞株は恒常的にNLRP1インフラマソームを活性化させることを明らかにしたが、肝臓線維化に至る機序を解明することはできなかった。また、この点変異が肝細胞特異的に発現するマウスを作製して解析した。しかし、このマウスにおいて肝細胞のインフラマソーム活性化や肝臓の異常(肝臓線維化など)は認められなかった。従って、本患者では、何らかの感染や薬剤投与などが加わり(NLRP1点変異による)肝細胞のインフラマソーム活性化が誘導された可能性が考えられた。病態機序の解明にはさらなる解析が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々が同定した新規のNLRP1変異に関する本研究成果はNLRP1変異による自己炎症性疾患という概念の確立に寄与した。このように、本研究成果は学術的意義が高いと考えられる。また、インフラマソームを活性化させる機序の解明は特定の自己炎症性疾患の治療薬開発につながる可能性があり、本研究成果の社会的意義も高いと考えられる。
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