研究課題/領域番号 |
21K20931
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0904:生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
村上 隆亮 京都大学, 医学研究科, 助教 (50904017)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 糖尿病 / GLP-1受容体 / イメージング / 分子イメージング / 中枢神経系 / 膵β細胞量 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、独自に開発したプローブを用いた非侵襲的評価技術により、生体の膵β細胞量と同時に中枢神経系のGlucagon like-peptide-1受容体(GLP-1R)発現量を可視・定量化し、肥満や糖尿病における、中枢神経系のGLP-1R発現量のもつ意義、及び両者の時相的関係性を明らかにすることを目的にする。Exendin-4を骨格とした放射性同位元素標識プローブを用い、視床下部を中心とした中枢神経系でのGLP-1R発現量を定量し、その生理学的・病的意義を解明する。また、中枢神経系GLP-1R発現量と膵β細胞量変化を同時かつ縦断的に評価できる系を確立する。
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研究成果の概要 |
マウスに111In-Ex4プローブを尾静注し頭部を含めSPECT/CTを撮像した。視床下部・下垂体相当領域に限定的な有意集積像を認め、膵臓と同時に描出可能できた。他の頭蓋内領域には有意集積を確認できなかった。また、この有意集積はEx(9-39)前投与にて消失した。次に、プローブ投与後に下垂体、視床下部、大脳、膵臓を摘出しγカウンターでRI集積値を測定した。下垂体に安定した集積を認めたが、視床下部・大脳では認めなかった。また、下垂体でのGLP1R mRNA発現量とRI集積値は有意な相関を示した。111In-Ex4 SPECT画像上観察可能な集積の責任領域は下垂体であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中枢神経領域での111In-Ex4プローブ集積像は膵臓と同時に描出できたことから、GLP-1R標的膵・中枢神経同時イメージングが可能であった。また、画像上の解剖学的位置情報や、Biodistribution studyの結果から、同有意集積領域は下垂体へのプローブ集積シグナルであることが明らかになった。また、SPECT画像上の同領域のRI集積値とGLP-1R mRNA発現量は有意な相関関係を示すことから、111In-Ex4 SPECT/CTにより、膵β細胞量同様、下垂体のGLP-1R発現に関する量的情報を非侵襲的に得られる可能性がある。
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