研究課題/領域番号 |
21K20967
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡村 綾子 大阪大学, 大学院医学系研究科, 技術補佐員 (40910253)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 卵巣がん / 環状RNA / 新規バイオマーカー / 浸潤 / 卵巣癌 / バイオマーカー / 腹膜播種 / 明細胞癌 / circSOD2 / リキッドバイオプシー |
研究開始時の研究の概要 |
高異型度漿液性卵巣がんと子宮内膜症関連卵巣がんの組織およびそれぞれの対側の正常卵巣よりRNA を抽出し、circular RNA microarray を行い、卵巣がん特異的に発現が亢進している環状RNA を同定する。同定ができれば、保存する卵巣がん患者および良性患者の血漿を用いて、デジタルPCR 法により血漿中の環状RNA の発現量を定量し、そのバイオマーカーとしての可能性を証明する。以上の検証を通じて、卵巣がんの早期発見につながる新たなリキッドバイオプシー法を確立したいと考えている。
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研究成果の概要 |
卵巣明細胞癌(CCC)症例2検体より、RNAを抽出、環状RNAマイクロアレイを行い、CCC特異的に発現が上昇するcircSOD2を同定した。RT-qPCRを行い、circSOD2は正常卵巣や良性子宮内膜症に比べてCCCで高発現していることを確認した。機能解析を行った。データベース上でcircSOD2との結合が予想されるマイクロRNAを絞り込み(miR-224-5p、miR-532-3p)、プルダウンアッセイで結合を確認、CCC細胞株(ES2、OVISE)においてsiRNAによるノックダウンを行うと、細胞増殖能は変化しなかったが、浸潤能が有意に低下した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では卵巣癌に特異的に発現する環状RNAの同定とその機能の解析を行った。具体的には卵巣癌の中でも抗がん剤に対する抵抗性が高く、予後不良である卵巣明細胞癌に焦点を当てた検討を行った。明細胞癌は難治性であり、新規治療の開発が望まれる。本研究により、卵巣明細胞癌において特異的に発現が上昇している環状RNAであるcircSOD2を同定し、そのがん浸潤における役割の一部を解明し、新規分子標的治療の可能性を提示した。
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