研究課題
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神経障害性疼痛の一つである、複合性局所疼痛症候群(CRPS)は難治性であり、生活の質の低下を招き、その治療は整形外科医にとって重要な取り組むべき問題である。また、CRPSでは難治性疼痛以外にも骨萎縮や局所の骨量減少を呈することが報告されており、そのメカニズムに関しては未だ不明な点が多い。近年、CRPSの痛覚過敏や骨量減少にTRPV1が関与することが報告されている。本研究では、TRPV1 ノックアウトマウスを用いてCRPS類似モデルを作成し、その疼痛を引き起こす病態や骨代謝動態を解明することを目標とし、CRPSの効果的治療薬の開発に繋げることを目的とする。
1年目と同様に雄性8週齢のC57BL/6J 系マウスとTRPV1 KOマウスを使用し、それぞれの系統で、偽手術群およびpSNL群の2群に分けた。処置後7日および14日に脛骨を採取した。脛骨骨髄細胞を抽出し、α-modified Eagle medium 培地を用いて、10日間培養したのちアルカリフォスファターゼ(ALP)染色しALP陽性 colony forming units-fibroblastic(CFU-f)測定を行った。同様に骨髄細胞抽出し、21日間培養し、Alizarin Red 染色を行い、石灰化結節形成能を測定した。同様に骨髄細胞を抽出し、6日間培養し、TRACP 染色を行い、TRACP 陽性破骨細胞様多核細胞の観察を行った。しかしながら、上記の初代骨髄細胞培養の実験手技については、培養機器のトラブルが多く、結果が安定していなかったため、評価するに値しない状況が続いてしまった。また、TRPV1 KOマウスの繁殖状況が悪く、実験に使用可能なマウスが限定的であったため、TRPV1 拮抗薬(AMG9810)を用いた実験までは遂行することができなかった。上記の問題を解決した後に引き続き実験を行っていく予定である。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (7件)
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