研究課題/領域番号 |
21K20987
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊尾 紳吾 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (50759769)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 幹細胞 / iPS細胞 / 胎盤 / 栄養膜細胞 / 細胞培養 / 産婦人科 / 発生生物学 / 人体発生学 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒト胚盤胞は栄養外胚葉(将来胎盤を作る細胞)と内部細胞塊(胎児を作る細胞)から構成される。ES細胞、iPS細胞や組織幹細胞の登場により、胎児の様々な細胞へ分化誘導が可能となり、細胞の発生過程や多能性維持機構の解明が進み、ヒト発生生物学や再生医学は著しい発展を遂げた。しかしながら、多能性幹細胞から目的とする細胞に分化誘導することは手間暇のかかる作業である。多能性幹細胞由来栄養外胚葉を利用した研究の効率的推進のためには、栄養外胚葉の性質を長期間維持可能な細胞が必要となる。本研究では、容易に培養可能な栄養外胚葉幹細胞を樹立することを目的とする。
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研究成果の概要 |
胎盤は母児の健康に欠かすことができない臓器である。胎盤の起源は受精卵に含まれる栄養外胚葉である。ヒト栄養外胚葉を維持培養した報告はない。本研究では、試験管内で栄養外胚葉幹細胞を樹立することを目的とした。ES細胞、iPS細胞から栄養膜細胞への分化誘導技術を確立した。また、多施設の研究者でも扱いやすい細胞モデルとなるように細胞培養方法を改良した。栄養外胚葉幹細胞を樹立するため、栄養外胚葉の性質を維持し続けている指標として、CDX2の遺伝子発現をモニタリングする戦略をとった。モニタリング戦略により、栄養外胚葉幹細胞として維持するための化合物の組み合わせが明らかになりつつある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ES細胞、iPS細胞等の多能性幹細胞や組織幹細胞の登場により、胎児の様々な細胞へ分化誘導が可能となり、細胞の発生過程や多能性維持機構の解明が進んでいる。このような背景と、胎盤学の専門性を活かし、栄養膜細胞の発生の出発点である栄養外胚葉の細胞培養と維持方法の開発に取り組んだ。ヒト栄養外胚葉幹細胞は、ヒト胎盤の初期発生の研究、疾患のモデル化、生殖医療研究の有用なツールとなり得る。
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