研究課題/領域番号 |
21K20990
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
前田 光毅 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (20899843)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 超音波照射 / 免疫チェックポイント阻害剤 / 前立腺癌 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は予備検討にて前立腺癌細胞株に高強度超音波照射を行い、癌細胞の細胞膜を損傷させ、アポトーシスを誘導して癌増殖を直接抑制できることを証明した。本研究では超音波照射による細胞膜損傷に着眼し、癌細胞からの癌抗原放出を起点とした癌抗原特異的免疫応答の賦活効果を検討する。現在、前立腺癌は免疫チェックポイント阻害薬に代表される免疫療法の効果が乏しく、その解決のカギは癌抗原特異的免疫応答の獲得にあると思われる。本研究では上記免疫賦活効果の概念実証を目的とし、主に前立腺癌マウスモデルを用いて、超音波照射と免疫チェックポイント阻害薬を併用してその相乗的治療効果について検討する。
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研究成果の概要 |
高強度超音波照射による前立腺癌細胞への抗腫瘍効果、ならびに動物実験での免疫チェックポイント阻害剤との併用による治療効果の相乗効果について検討を行ってきた。細胞実験では超音波照射による治療効果が、照射後短時間で発現すること、また、細胞膜の一過性の破綻によりアポトーシス誘導されることが主なメカニズムであることが示された。動物実験では、超音波照射尾と免疫チェックポイント阻害剤の併用により、抗腫瘍効果の増強が確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前立腺癌は男性の悪性疾患の中で最も高い罹患率となっている。手術、放射線、ホルモン治療や抗がん剤などの優れた治療方法がある一方で、それぞれの治療による合併症がある。また、前立腺癌は免疫チェックポイント阻害剤による治療効果が限定的であることも知られている。 今回の研究により、超音波照射が前立腺癌の局所治療の選択肢となる可能性を示せただけでなく、免疫チェックポイント阻害剤と超音波照射の併用により全身治療の選択肢となる可能性も示すことが出来た。
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