研究課題/領域番号 |
21K20993
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
松本 大輔 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (30906540)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 精子幹細胞 / 甲状腺機能低下症 / 思春期前精子形成過程 / 精巣器官培養 / 体外培養系 / 甲状腺ホルモン / 精子形成過程 / 不妊 / 器官培養 / 甲状腺機能 / 男性不妊症 |
研究開始時の研究の概要 |
精子幹細胞の分化と甲状腺機能の関与を解析するため、精巣の器官(体外)培養系を用いる。これにより精子幹細胞とその周辺細胞に対して甲状腺機能が与える影響を経時的に観察可能となる。器官培養系の確立方法としては、出生直後の実験動物の精巣から精巣白膜を除去し、3mm3角に細切した後、培養液とアガロースゲルを用いて、気相液相鏡面培養を行う。数週間程度の培養が可能であり、TSHやT3、T4を添加し培養することで、甲状腺機能が細胞分化、増殖へ与える影響を評価できる。評価には、組織学的検討の他に、細胞をシングルセル化した後フローサイトメトリーによる検討、さらにマイクロアレイ解析による関連遺伝子検索などを行う。
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研究成果の概要 |
精子幹細胞は幼若期に分化し、その細胞数が規定され、精子の供給源として重要であるため、幼若期の精子形成過程に与える甲状腺機能の役割を解明しようと研究計画を立案した。今回、精巣器官培養系を確立し、幼若期の精子形成過程にを調査する実験については、器官培養系がうまく確立できなかった。しかし、甲状腺機能低下モデルと作成して、幼若期の精子形成過程については調査することができた。甲状腺機能低下群では、精子幹細胞の可能性がある生殖細胞数が増えていた可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、幼若期の精子形成過程に甲状腺ホルモンが影響を与えることがわかった。また、甲状腺機能低下により生殖細胞が増加した可能性が示唆された。この増加が意味するものが将来の妊孕性にとって良いものであるかは現時点では不明であるが、今後のさらなる研究により、停留精巣などの生殖細胞が減少する病態において甲状腺機能に関連したパスウェイや分子を調整することで、将来の妊孕性にとって有利に働かせることができる可能性が考えられた。
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