研究課題/領域番号 |
21K20994
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
野々村 美保 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60912615)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 偽落屑症候群 / 水晶体脱臼 / 偽落屑物質 / 水晶体嚢 / 角膜内皮障害 / 緑内障 / 白内障 |
研究開始時の研究の概要 |
偽落屑症候群は角膜内皮障害と緑内障を引き起こす加齢性疾患である。偽落屑症候群は様々な眼組織に白いフケ状の偽落屑物質(PEX: Pseudoexfoliation)が沈着するが、これがどのようにして形成されているかについての詳細なメカニズムはまだわかっていない。本研究では、患者検体から採取した水晶体前嚢および角膜に付着しているPEXを電子顕微鏡および免疫学的手法を用いて解析することで、PEXの発症メカニズムを解明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、光学顕微鏡および電子顕微鏡を用いて偽落屑症候群における水晶体前嚢PEXの形態学的解析を検討した。偽落屑症候群では水晶体前嚢に好酸性に染色された偽落屑物質と思われる構造物を観察したが、コントロールでは一例も認めなかった。 また水晶体上皮には一部非特異的な嚢胞性の変化を認め、一部水晶体前嚢剥離も認めた。電子顕微鏡では、水晶体表面は粗造で一部に顆粒状の含有物を認めた。またチン小帯繊維と思われる色素顆粒が付着していて、チン小帯繊維から派生したと考えられる単一のミクロフィブリルが、粗い水晶体表面に沈着していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、光学顕微鏡および電子顕微鏡を用いて偽落屑症候群における水晶体前嚢上のPEXの形態学的解析を検討した。電子顕微鏡で単一のミクロフィブリルが、粗い水晶体表面に沈着していたことから、PEXがチン小帯繊維由来の可能性が示唆された。このことは、PEX患者では水晶体嚢が脱臼しやすいことなどの臨床的所見と合致し、学術的意義は大きい。
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