研究課題/領域番号 |
21K21011
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伏田 朱里 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (20908660)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 歯学 / メタボリックシンドローム / 衛生 / 疫学 / 唾液 |
研究開始時の研究の概要 |
メタボリックシンドロームは同一個人に高血圧、脂質代謝異常、耐糖能異常、肥満が集積した病態であり、動脈硬化性疾患発症の危険因子である。これまで、メタボリックシンドロームのリスク因子に着目した研究が多く行われる中、歯周病とメタボリックシンドロームとの関連についてさまざまな報告がなされてきた。しかしながら、炎症の原因として唾液中の歯周病細菌に焦点を当て、メタボリックシンドロームとの関連を明らかにした報告はない。 そこで本研究は、都市部一般住民を対象としたコホート研究により、唾液中の歯周病細菌がメタボリックシンドロームの発症に及ぼす影響について、縦断解析により明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
これまで、都市部一般住民を対象に、国立循環器病研究センターにおいて基本健診ならびに歯科検診を行い、データ収集が終了している。本研究では、得られたデータを用いて、以下のような関連を見出した。 1.唾液中歯周病細菌とメタボリックシンドロームとの関連について解析を行い、基礎資料を得た。2.男性において、咀嚼能力の低値はメタボリックシンドローム発症の危険因子であることが明らかになった。3.男性において、喫煙は咀嚼能力低下の危険因子であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、口腔健康の中でも、歯周病の罹患と様々な生活習慣病との関連が指摘されてきた。しかしながら、炎症の原因菌に焦点を当てた報告はなかった。本研究の成果は、歯周病がメタボリックシンドロームの病態に影響を及ぼすメカニズムの解明に貢献できる可能性がある。 一方で、咀嚼能率の低値がメタボリックシンドローム発症との関連について、口腔機能の低下が栄養摂取に影響し、生活習慣病に影響する可能性を示した。 また、喫煙と咀嚼能率低下との関連について、咀嚼能力の低下を予防する上で、口腔健康管理のみならず、禁煙支援などの生活習慣に対する指導の必要を示した。
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