研究課題/領域番号 |
21K21013
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
北川 若奈 岡山大学, 大学病院, 医員 (10908669)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 咀嚼筋 / マイオカイン / 筋活動 / 咬筋 / 咀嚼機能 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,咀嚼の能動器官である咀嚼筋において,咀嚼運動時に産生されるマイオカインを網羅的に探索,その特異性を明らかにすることで,“経口栄養摂取が全身健康に与える効果”を科学的に証明する緒とする。具体的には,①咀嚼筋の筋細胞で産生されるマイオカインの特異性と②咀嚼によるそれらの因子の産生挙動に着目し,健全な口腔機能が全身健康に与える影響を,咀嚼筋のバイオロジーから紐解く基盤を形成する。
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研究実績の概要 |
本研究では,咀嚼の能動器官である咀嚼筋において,咀嚼運動時に産生されるマイオカインを網羅的に探索,その特異性を明らかにし,“経口栄養摂取が全身健康に与える効果”を科学的に証明することを目的とする.具体的には,①咀嚼筋の筋細胞で産生されるマイオカインの特異性と②咀嚼によるそれらの因子の産生挙動に着目し,健全な口腔機能が全身健康に与える影響を,咀嚼筋のバイオロジーから紐解く基盤を形成するために,以下の実験を実施した. 昨年度は,咀嚼筋と四肢筋の比較検討を行うため,咀嚼筋としてマウス咬筋,四肢筋としてマウスヒラメ筋を採取し,RNAを抽出し,咬筋に特異的に発現している遺伝子を,定量性RT-PCR法にて探索した.その結果,いくつかの興味深い遺伝子を抽出した.そこで,今年度は,このRNAを用いて網羅的遺伝子発現解析 (RNA-seq解析)を行うべく,RNAの質等を確認したが,RNA-seqを実施する上で必要なqualityの高いRNAを得ることができなかった.また,様々なキットを用いてRNAの抽出を試みたが,結局,RNA-seqを行うのに必要なqualityのRNAを得ることができなかった. また,昨年度から構築を試みてきたマウスgnawing modelに関して,個体差が大きく,統計学的有意差は認められなかったが,強制的咀嚼時間や食形態を変更することで,昨年よりは安定した結果が得られる様になった.引き続き,強制的咀嚼時間や食形態をもう少し詳細に検討することで,安定したモデルを構築する予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究のメインであるマウスgnawing modelを使用した活動状態の咬筋回収には成功したものの,データが安定しないため,モデル動物の条件検討及びサンプル処理方法の確立がもう少し必要である.
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は令和5年度に引き続き,マウスgnawing modelの条件検討及びサンプル処理方法の確立を行う予定である.また,データが安定すれば,咬筋よりRNAを抽出し,RNA-seq解析を行う予定である.また,咬筋と四肢筋のRNA-seq解析も行う.そして,バイオインフォマティクス解析を実施し,咬筋特異的な遺伝子および過度な咀嚼により咬筋に高発現する遺伝子を抽出し,Gene ontology解析,Pathway解析を実施し,咀嚼運動時に産生されるマイオカインの同定を試みる予定である.
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