研究課題/領域番号 |
21K21014
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
中野 綾菜 広島大学, 医系科学研究科(歯), 研究員 (60911568)
|
研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 顎裂部閉塞治療 / 組織工学 / 細胞成長因子 / キメラタンパク質 / 高次構造予測 / コラーゲン / 間葉系幹細胞 / ケモカイン / 顎裂部閉鎖治療 / 放出制御 / 遺伝子工学 / 薬物放出制御 |
研究開始時の研究の概要 |
口唇裂・口蓋裂に伴う顎裂部閉鎖療法に有効な成長因子制御型組織工学的治療法の確立を目指す。顎裂部における骨新生を促進するため、細胞誘引・細胞分化・血管形成の鍵となる3種類のタンパク質性因子(SDF-1alpha, BMP-2, VEGF)を担持した生体分解性足場材料を作製する。タンパク質性因子の担持及び放出制御を、足場材料への親和性をもつペプチドを融合させることにより行い、骨新生に有効な条件制御メカニズムについて解明するとともに、骨再生について検討を行うことで、従来の組織工学的治療法を凌駕する新規顎裂閉鎖療法の確立を目的とする。
|
研究成果の概要 |
口唇・口蓋裂に伴う顎裂部の閉鎖治療に有効な組織工学的手法の確立を目的として、コラーゲンからなる足場材料にストローマ細胞由来因子1alpha、骨形成因子-2、血管内皮細胞成長因子を複合化した材料の設計に取り組んだ。この目的のため、それらの因子にコラーゲン結合性ポリペプチドを融合したが、融合に伴う構造・機能への影響を評価するため、高次構造予測プログラムを用いた解析を試みるとともに、予測された構造の妥当性を実験的に検証した。その結果、三種類のキメラタンパク質の構造と機能について基礎的知見を得ることができた。また、本研究で用いたプログラムがキメラタンパク質の高次構造予測に有用であることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、骨組織再生法の発展に寄与するものである。それによって、従来の骨移植法に代わる新たな顎裂部閉塞治療法が確立されれば、矯正歯科分野における恩恵は計り知れない。また、骨再生は顎裂部閉鎖術のみならず、医療の広い分野において待望される手法であるため、本研究の成果は、歯学のみならず、医学の進歩にも大きな貢献を果たすと考えられる。
|