研究課題/領域番号 |
21K21025
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
島村 直宏 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (40908125)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 神経再生 / 紫外線 / 乾燥 / ツバメの巣 / Insert / 環境保護 / 三次元上皮培養 / 三次元神経細胞培養 / 歯髄 / 間葉系幹細胞 / PC12 / 再生医療 / 神経細胞 / 歯髄幹細胞 / 下歯槽神経 / 歯の細胞バンク |
研究開始時の研究の概要 |
歯髄由来の間葉系幹細胞は、再生医療において、有能で安全な細胞資源として注目を集めている。歯髄由来の間葉系幹細胞は、必要な歯科治療に付随して採取が可能である。 他方、歯科口腔外科の臨床において、特に下顎埋伏智歯では、抜歯の合併症として神経損傷を避けることはできない。下歯槽神経損傷に対する治療方法は、従来より自己修復の補助療法が行われてきたが、治療期間は1年以上に及ぶことが多く、回復の程度は個人差が大きい。 そこで本研究の目的は、歯髄由来の間葉系幹細胞から神経細胞への分化を誘導し、より短期間で、より効果的な神経損傷の再生医療を確立することである。
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研究成果の概要 |
本研究では、乾燥環境と紫外線の影響に対する食用ツバメの巣の細胞保護効果と、環境に優しい細胞培養インサートの開発について示される。結果的には、EBNDの抗酸化能力が、乾燥環境と紫外線による有害な影響や炎症反応を部分的に減少させる可能性があることが示された。また、自作インサートが共培養された細胞間のクロストークに強い影響を与えることが明らかになった。 これらの研究結果は、神経細胞を保護する可能性があることや、三次元神経細胞の培養においても考慮すべき点があることを示唆している。今後は神経損傷に対する治療に向けた研究や、臨床応用に向けた三次元神経細胞培養の開発に期待が寄せられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、実現可能な再生医療として、DPSCsから三次元神経細胞への分化を誘導し、神経損傷に対する原因療法の確立へ向けた基礎データの収集を行い、再生医療の基盤を作るものである。また、本研究は若年期に保存した自分の歯の細胞を、未来の疾患罹患時に再利用するコンセプト“細胞バンク・テーラーメイド再生医療”の1モデルとなる可能性がある。本研究成果を発信することは、歯髄の特性や有用性を社会へ向けたメッセージとして発信でき、再生医療の新たな選択肢として歯髄細胞を臨床応用していく道筋ともなる。
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