研究課題/領域番号 |
21K21033
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
大田 隼 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (40911764)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 法歯学 / 唾液 / 劣化 / 細菌叢解析 / 体液種識別 / 口腔内常在細菌 / 細菌DNA |
研究開始時の研究の概要 |
法科学的試料から唾液などの体液種を識別することは犯罪捜査に有益な情報を提供するが、試料の“劣化”は体液種識別を困難とする課題がある。劣化した唾液試料の識別にはヒト口腔常在細菌のDNAマーカーが有用であることが示されているが、唾液試料中の細菌叢が劣化に伴ってどのように変化するのかは明らかになっておらず、どの細菌を標的とした検査マーカーが最適なのかはわかっていない。そこで、本研究では劣化に伴う細菌叢の変化に着目し、劣化試料からの体液種識別に有効な細菌DNAマーカーを明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究は、ヒト唾液の劣化に伴う細菌叢の変化を明らかにすることにより、劣化試料からの唾液識別に有用な細菌DNAマーカーを判明させることを目的とした。唾液の乾燥や劣化に伴い、常在細菌の生菌率は低下し、DNA分解度は増大した。このような試料中の細菌叢は大きく変化した一方で、Streptococcus属の細菌は比較的安定して検出されたことから、劣化試料からの唾液識別に有用なマーカーになると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
法科学的な試料に含まれる体液の種類を識別することは犯罪捜査に有益な情報を提供するが、長期未解決事件の試料や状態の悪い試料に特徴的にみられる試料の劣化は、体液種識別を困難とする課題がある。本研究によって、唾液試料の状態変化に伴う細菌叢の変化が示され、この研究成果は、試料の劣化に頑強な新規唾液識別法の開発に有用な情報となると考えられる。
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