研究課題/領域番号 |
21K21050
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
石束 叡 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (50906972)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 変形性顎関節症 / 顎関節 / 関節円板 / 筋-腱-骨複合体 |
研究開始時の研究の概要 |
変形性顎関節症は、顎関節骨・軟骨組織の変形、破壊、関節痛を特徴とする疾患である。その発症メカニズムは不明な点が多いが、『下顎頭の微細な器質的変化は無症候期にも進行し、関節円板や下顎頭から移行する外側翼突筋の筋膜・腱に器質的変化が起きると筋痛・関節痛が出現し、開口障害を呈する』といったプロセスが提唱されている。すなわち、本疾患は硬組織のみならず軟組織も含んだ複合的疾患といえる。本申請では変形性顎関節症モデルマウスを用いて、筋の骨への付着部を『筋-腱-骨複合体』とする1つの機能的器官として捉え、変形性顎関節症発症時におけるこの複合体の変化を解析し、本症の病態を解明する。
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研究成果の概要 |
変形性顎関節症(TMJ-OA)は,下顎頭をはじめとする顎関節組織が骨変化や破壊を示す退行性病変である。本研究ではマウス顎関節の関節円板を切除することでTMJ-OAを惹起させ、本症発症時の骨ならびに筋の病態について検索を試みた。TMJ-OAマウスとノーマルマウスの下顎頭の形態を比較すると、TMJ-OA群の下顎頭は肥大した。またその外側に位置する側頭筋は大きく変形した。続いて、下顎頭の肥大の程度と側頭筋の形態変化の相関分析を行った結果、下顎頭の肥大にともない、側頭筋の変形も大きくなることがわかった。本研究により、骨と筋は相互に影響を及ぼしあってその形態を変化させている可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、筋と骨の相互作用がTMJ-OAの病態の1つであることを明らかにした。本結果は顎関節症の新規治療法の確立につながると考えられる。
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