研究課題/領域番号 |
21K21057
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
新見 ひろみ 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 医員 (60907971)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | PDLMSC / Er:YAG Laser / Photobiomodulation / 歯根膜由来間葉系幹細胞 / photobiomodulation / 歯周組織再生 |
研究開始時の研究の概要 |
レーザー照射した歯根膜由来間葉系幹細胞(PDL-MSC)をRNAシークエンスで網羅解析し、光エネルギーのphotobiomodulation効果によるPDL-MSCの増殖や骨再生促進などの影響を探索する。シングルセル解析で、より歯周組織再生に有利なphotobiomodulation活性型PDL-MSCの同定と単離を行う。本研究で、光エネルギーを応用した新たな歯周組織再生療法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
レーザー照射されたPDL-MSCは、6 J/cm2、8 J/cm2での照射によって、細胞が傷害されずに増殖活性が有意に促進された。6 J/cm2での照射3日後に、ALP活性は非照射群と比べて有意に上昇していた。骨芽細胞分化誘導培地にて培養したPDL-MSCに対し、週に1度6 J/cm2、8 J/cm2で照射すると、3週間後の石灰化面積が有意に増加していた。また、レーザー照射によりPDL-MSCの骨芽細胞分化マーカー遺伝子発現が上昇しており、照射6時間後のRNA-seqによる網羅解析で、3J/cm2で45個、6 J/cm2で111個、8 J/cm2で155個の発現変動遺伝子が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在一般的に臨床応用されている、サイトカインや成長因子などを応用した歯周組織再生療法は、再生の範囲に限界がある。歯周組織再生療法の鍵として注目されるヒト由来歯根膜組織由来間葉系幹細胞(PDL-MSC)は、ヒト他家移植による安全性と有効性も確認され、既に他家移植のための細胞バンクも樹立されているが、細胞の状態により再生に差異があり、より再生に適したPDL-MSCの作出が求められている。 本研究によって、レーザーの光エネルギーによるphotobiomodulation効果がPDL-MSCの再生能へ与える影響の一端が明らかになり、光エネルギーを応用した新たな歯周組織再生療法開発の糸口とできる。
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