研究課題/領域番号 |
21K21059
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
高見澤 圭 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (70907360)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | エネルギー代謝 / ミトコンドリア / 脱共役タンパク / 身体活動 / 歯周炎 / 死亡率 / エネルギー代謝調節 / 骨格筋 / 歯周炎抑制機能 / 炎症制御機能 |
研究開始時の研究の概要 |
骨格筋のエネルギー代謝を調節する生体分子に歯周炎抑制機能があるとの仮説に基づき,ヒト由来の骨格筋を用いてin vitroにて検証する。その成果により,身体活動と炎症抑制を結び付けるメカニズムの一端を明らかにするとともに,炎症によるサルコペニアリスクの低減に寄与することを目的とする。
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研究成果の概要 |
骨格筋のエネルギー代謝を司るミトコンドリア内膜の分子UCPには炎症や免疫を制御する機能も報告されている。歯周炎は多くの全身疾患との関連性が示唆される慢性炎症である。本研究では身体活動がUCPを介して歯周炎を抑制するとの仮説を検証した。佐渡総合病院外来患者である成人男女で解析した結果、UCP2およびUCP3遺伝子多型は重度歯周炎と関連し、一日平均歩数が少ないことと重度歯周炎の間に関連性が認められた。またUCP2遺伝子多型は女性の死亡率と関連性を示した。歩数と歯数はそれぞれ死亡率に関連していたが、これらの関連性の有無や程度にUCP遺伝型による明らかな違いは認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、身体活動レベル、口腔の健康、およびエネルギー代謝調節分子が死亡リスク低下に寄与する可能性を示唆している。身体活動レベルの改善は、歯周炎などの慢性炎症を抑制する可能性がある。これらの関連性に対するエネルギー代謝調節分子の関与については、今後の大規模研究で明らかにする必要がある。将来、慢性炎症やサルコペニアに対して、エネルギー代謝調節分子を標的とした予防や治療法を開発することにより健康寿命の延伸が期待される。
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