研究課題/領域番号 |
21K21060
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
竹内 涼子 新潟大学, 医歯学総合病院, 専任助教 (00911603)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 骨再生 / エクソソーム / 培養上清 / 骨髄間葉系幹細胞 / 間葉系幹細胞 / マクロファージ / MCP-1 |
研究開始時の研究の概要 |
顎顔面領域疾患に伴う骨欠損は、機能性や整容性に大きく関わり生活の質を低下させる。近年、幹細胞ベースの骨再生療法が発達しているが、幹細胞が骨再生に寄与するメカニズムは多様で不明な部分が多い。私はこれまでラット頭蓋骨骨欠損モデルを用いて、細胞移植を用いずに幹細胞の培養上清や細胞外小胞であるエクソソームのみでの骨再生促進効果を報告してきた。その要諦として、組織周囲の微小環境の調節こそが早期の骨再生に深く関与していると考え、本研究はより早期に有効な骨再生療法を開発することを目的とし、免疫調節機能の観点からマクロファージの極性転換に着目し、エクソソームの効率的な骨再生に寄与する特異的な働きを解明する。
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研究成果の概要 |
In vitroにおいては、ヒト骨髄間葉系幹細胞培養上清(MSC-CM)の採取およびエクソソームの抽出をおこなった。またMSC-CMからマクロファージの極性転換に関わるMCP-1を取り出し、MSC-CMにおける含有量等について検討した。骨形成関連遺伝子やマクロファージ極性に関わる遺伝子の発現についてそれらを実験に供した。In vivoにおいては、ラット頭蓋骨骨欠損モデルを作製し、アテロコラーゲンスポンジを足場として、MSC-CMやエクソソーム、またMCP-1を除去したMSC-CMといった材料を添加し骨形成について組織化学的に評価した。 研究成果については論文投稿中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでMSC-CMがパラクライン効果により骨再生を促進することは示してきたが、MSC-CMは多くの液性因子を含んでいるためどの因子がどのような役割を担当しているのか明らかになっていない部分がある。MSC-CMに含有するマクロファージを中心とした免疫応答や炎症制御にどのような役割を担っているかを解明することが、MSC-CMにおける早期の骨再生を検討する上で学術的意義があるといえる。 骨に関わる疾患や外傷などに伴う骨欠損において、この新規骨再生療法の開発は社会的にも大きな役割を担うと考える。
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