研究課題/領域番号 |
21K21086
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
白石 優季 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (40912457)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 睡眠時ブラキシズム / 小児 / 睡眠呼吸障害 |
研究開始時の研究の概要 |
睡眠時ブラキシズム (SB) と閉塞性睡眠時無呼吸 (OSA) が併存する小児では,発達の問題の発生するリスクが高くなる.OSAでは覚醒による睡眠分断が発達を障害すると考えられているが,SBでは機序が不明である.本申請課題では,SBで多発するリズム性咀嚼筋活動 (RMMA) が睡眠中の呼吸動態を不安定にさせ,OSAの病態を増悪させる作用をもつという仮説を立てた.小児に終夜ポリソムノグラフィ (PSG) 検査を実施し①小児SB患者でRMMAの発生による睡眠中の呼吸動態の変化を解析する方法を確立し②OSA・SBを併発する小児で呼吸動態の不安定性が睡眠構築の分断化を増悪させる可能性について検討する.
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研究成果の概要 |
本研究では、睡眠時ブラキシズムを有する小児を対象に実施した終夜ポリソムノグラフィー検査データを用いて、リズム性咀嚼筋活動 (RMMA) に伴って生じる呼吸動態の不安定性について検討した。その結果、健常な小児では、一時的な覚醒や呼吸停止を伴う咬筋活動が生じても、睡眠が分断されにくいことが明らかとなった。また、呼吸動態の変化として、肋間筋筋電図振幅から努力呼吸を定量化した。今後、睡眠時ブラキシズムを有する小児で、睡眠呼吸障害を併発する小児と健常な小児を比較することで、呼吸動態の不安定性が睡眠構築の分断化を増悪させる因子についてさらなる検討が可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小児における、睡眠時ブラキシズムと睡眠時呼吸障害の相関や病態生理は不明な点が多い。本申請課題により、健常な小児では、一時的な覚醒や呼吸停止を伴う咬筋活動が生じても、睡眠が分断されにくいことを明らかにした点で学術的に意義がある。また、今後、睡眠時ブラキシズムを有する小児で、睡眠呼吸障害を併発する小児と健常な小児を比較することで、呼吸動態の不安定性が睡眠構築の分断化を増悪させる因子についてさらなる検討が可能となった。睡眠時ブラキシズムが睡眠呼吸障害の病態の増悪を介して、健全な発達が障害されるメカニズムが明らかとなれば、両疾患の治療が発達障害に対するアプローチの一つとなる可能性があると考える。
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