研究課題/領域番号 |
21K21089
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大和 寛明 九州大学, 歯学研究院, 共同研究員 (50906336)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アメロジェニン / テプレノン / GRP78 / 血管新生 / 創傷治癒 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はアメロジェニン・GRP78複合体がこれらの機能を制御する分子基盤を解明するため、まず、複合体の構造解析により複合体の細胞内移行の機序や生理的機能を解明すること、またテプレノンによりこの複合体の活性増強が可能かを検証することを目的とする。これらの結果をもって、テプレノンとアメロジェニンの複合投与による新しい歯周組織再生療法を開発すると共に、難治性潰瘍の新治療確立に向け研究の展開を図る
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研究成果の概要 |
歯根膜細胞をテプレノンにて刺激したところ、血管新生作用のあるangptl4と上皮細胞成長因子ファミリーの一つであるアンフィレグリンの分泌が確認された。さらに、テプレノン単体刺激群と比較してテプレノン+アメロジェニン複合刺激群において、血管新生誘導因子であるIL-8、MCP-1、IL-6の産生が確認され、その分泌亢進によりヒト臍帯静脈内皮細胞の管腔形成が誘導された。つまり、テプレノンとアメロジェニンの複合刺激は歯根膜遊走を強力に促進し、さらに創傷治癒・血管新生を誘導する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によりテプレノン・アメロジェニンによる組織再生のメカニズムが証明されることで、安価かつ安全な歯周組織再生薬によって医療福祉政策に大きく貢献する。さらに、血管新生薬や治癒促進剤等として医科領域まで適応範囲を拡げることができれば、医療費の抑制にも繋がる。実際に、アメロジェニンは褥瘡性潰瘍治療薬(Xelma)として既に用いられているが、テプレノンによる増強作用が証明されれば、これにとって代わる難治性潰瘍治療薬となる可能性がある。
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