研究課題/領域番号 |
21K21102
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
越智 鈴子 朝日大学, 歯学部, 助教 (70912591)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 歯の早期喪失 / アルツハイマー病 / 第三世代ADモデルマウス |
研究開始時の研究の概要 |
近年の高齢者人口の増加に伴いアルツハイマー病(Alzheimer's Disease:AD)は大きな社会問題になっている。現在に至るまで根治的な治療法が確立されていないため、発症を予防することが重要である。発症を予防する上で、AD患者の大半が多数の危険因子が関与する遅発性ADであることから、ADの危険因子を正確に把握すると共に、修正可能な危険因子の改善を早期に行うことが、ADの予防に不可欠であるとされている。そこで本研究ではAD患者の病理学的特徴を示す第三世代ADモデルマウスを用いて、ADの危険因子の1つである歯の早期喪失がADの発症メカニズムにどのような影響を及ぼすかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究では第三世代ADモデルマウスを用いて、AD発症の危険因子のひとつである歯の早期喪失がADの発症メカニズムに及ぼす影響を明らかにすることを目的と して、①ストレス状態、②アミロイド班とそれに伴う神経炎症、③シナプトフィジン形成量、④空間認知能の解析を行うこととする。 2021年度の実験では、理化学研究所より無償給与されたAppNL-G-F KIマウスを用いた。1か月齢で両側上顎臼歯を抜去した群を早期喪失群、非抜去群をコントロール群とした。処置後6か月齢まで飼育し、2群間で初年度に比較検討した①ストレス状態、②アミロイド班とそれに伴う神経炎症、④空間認知能の3項目に加え、③シナプトフィジン形成量の比較検討を行った。 2021年度の結果として、早期喪失群はコントロール群と比較し、血中CS濃度および海馬・大脳皮質の両領域におけるアミロイド斑、ミクログリア、アストロサイトの陽性面積の占有率(%)が有意に高値を示し、また、Morris水迷路学習テストにおいても早期喪失群はコントロール群と比較し、プラットフォームへの到達時間の延長がみられたことで歯の早期喪失が慢性ストレスとして作用した結果、上昇した血中CSが、アミロイド斑の形成を促進し、それに伴い生じた神経炎症が空間認知能の低下を引き起こしたと考えられた。 2022年度は③シナプトフィジンの形成量を、採取した大脳歯質および海馬においてウエスタンプロットを行い比較検討した、実験結果はt検定とRepeated measure ANOVAを用い統計処理を行った。またp<0。05を有意差があるものと判定した。結果として、コントロール群と比較し、早期喪失群のシナプトフィジン形成量は優位に低下した。 これにより初年度の結果に加え、歯の早期喪失がアルツハイマー病の進行に関与すると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ渦であったことから、外部での実験が延長および中止などがあり予定通り行えなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
炎症性サイトカインおよびタウタンパクのリン酸化を比較検討することにより、歯の早期喪失がアミロイドの増加にどのように関与しているか明らかにしていく。
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