研究課題/領域番号 |
21K21107
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 (2022) 東京医科歯科大学 (2021) |
研究代表者 |
大槻 奈緒子 大阪大学, キャンパスライフ健康支援・相談センター, 特任助教(常勤) (20909684)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | レセプト / 介護 / 保健指導 / 介護予防 / フレイル / KDB |
研究開始時の研究の概要 |
日本は2025年以降,75歳以上の後期高齢者人口が急増し,それに伴い高齢者の要介護率も上昇すると言われている.2008年度より,生活習慣病や要介護状態の前段階である加齢に伴う身体予備能力の低下等の虚弱(以下,フレイル)の発症および重症化の予防等を目的とした特定健診・特定保健指導が開始されたが,その有効性は十分に評価されていない. 本研究は,自治体のKDB基本台帳および,国保・後期高齢者医療保険レセプトと介護給付実績が含まれるビッグデータを利用して,要介護状態およびフレイル予防に対する保健指導の有効性を評価することを目的とした後ろ向きコホート研究である.
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研究成果の概要 |
2012年9月から2017年3月に大阪府寝屋川市で新規に要介護認定された高齢者7871人と要介護認定されていない高齢者39355人を対象に,末期腎不全リスクおよび死亡リスクを比較した。その結果,要介護高齢者では,末期腎不全と死亡のリスクがともに上昇していることが明らかとなった。 また,2018から2019年度に後期高齢者歯科健康診査を受診した136387人の後期高齢者を対象に歯数と要介護移行の関連を検討した。その結果,男女ともに歯数25本以上と比較して歯数が少ないほど要介護認定のリスクが用量依存的に上昇することが高いことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
要介護者がESKDを発症すると透析導入リスクが高くなるが,これまで要介護者のESKDの関連は明らかにされてこなかった。中核都市である寝屋川市のKDBを用いて要介護者とESKDの関連を明らかにしたことは,保健指導や腎診療システムを検討していく上で重要なエビデンスである。 また,後期高齢者の歯数をはじめとしたオーラルフレイルと要介護の関連の検討はこれまで自己申告による歯数かつ中規模コホートでの検討に留まっていた。本研究は歯科医師診察による歯数カウントとして世界最大規模コホートであり,より一般化可能性が高い。今後この成果を論文としてまとめ,エビデンスとして社会に還元することが望まれる。
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