研究課題/領域番号 |
21K21122
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
三好 ゆかり 順天堂大学, 医学部, 助教 (90906611)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 高齢者外傷 / COVID-19 / 疫学研究 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢化先進国である本邦において、高齢者の外傷は大きな社会経済的問題である。新型コロナウイルス感染流行下における生活様式の変化の中で、不要不急の外出自粛に伴い特に高齢者においては外傷形態にも変化が起きていることが推察される。本研究では全国規模のデータバンクを利用し、コロナ下の高齢者外傷の疫学的変化およびそこから読み取れる問題点について明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
新型コロナウイルス感染拡大に伴う生活様式の変化における高齢者外傷の特徴を明らかにすることを目的とした。日本外傷データバンクを用い後ろ向き観察研究を行い、COVID-19前期間、COVID-19禍期間各時期の患者背景、臨床情報、転帰について検討した。 本邦の高齢者ではCOVID-19禍期間中の交通外傷は減少した一方で、転倒転落は増加しており、他国の疫学研究と同様の結果が得られた。コロナ禍による外出制限下では高齢者に対する転倒転落の予防や適切な対応策が重要と示唆される。また、高齢者の外傷重症度は両群に差はなかったが、COVID-19禍期間中のICU在室日数や入院日数は減少していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、外出制限下において高齢者外傷では転倒転落が大きな問題となることが明らかとなった。また、高齢者の外傷重症度はCOVID-19前、COVID-19禍で差がなかったが、COVID-19禍期間中のICU在室日数や入院日数は減少していたことからは、コロナ禍に伴う救急医療の逼迫が病床利用に影響した可能性が考えられた。超高齢化社会である本邦において、今後高齢者外傷はますます大きな問題となると考えられる。高齢者に対する転倒転落の予防や適切な外傷後ケアのための医療資源配分の調整や医療連携の重要性を示唆する結果が得られたと考える。
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