研究課題/領域番号 |
21K21146
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
星野 晴彦 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 助教 (60909688)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 小児 / 鎮静 / せん妄 / 痛み / 薬物離脱症状 / pediatric / intensive care / critical care / sedation / pain / withdrawal syndrome / delirium / withdrawal symptoms |
研究開始時の研究の概要 |
集中治療室に入室する小児患者は疾患や治療の影響による痛み、不穏、薬物離脱症状、およびせん妄を経験している。一方で小児患者は発達段階によっては言語能力が十分に発達していないことや、気管チューブなどの物理的な影響によって、知覚している症状を言語的に表現できないことが多い。そのため小児患者が訴えている症状を非言語的なアセスメントツールを使用して評価することが求められる。しかし、国内で妥当性・信頼性が評価されたアセスメントツールは存在しない。本研究は諸外国で作成された重症小児患者のための症状アセスメントツールを国内でも正確に測定できるようにするための試みである。
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研究実績の概要 |
本研究では、重症小児患者の痛み、鎮静、薬物離脱症状、およびせん妄の適切なマネジメント方法の基盤開発を目指し、複数のアセスメントツールを作成することを目的としている。これらのアセスメントツールは、患者の症状や状況に応じた最適なケアを提供するために開発されている。 現在、166名の患者から299の観察データを収集し、アセスメントツールによってサンプルサイズが異なるため、継続してデータ収集が必要である。様々なアプローチを用いてデータの分析を行い、研究成果をもとにアセスメントツールを改善し、最適化していく予定である。 今後の展望として、データ収集を継続しながら、すでに終了した研究に対して論文化を行っていく予定である。この研究を通じて、重症小児患者の痛み、鎮静、薬物離脱症状、およびせん妄の適切なマネジメント方法を明らかにし、医療現場での実践に役立てることを目指している。また、アセスメントツールの開発と改善を通じて、より効果的なケアが提供されることを期待している。 研究成果が臨床現場における小児患者のケア改善につながることを期待し、引き続きデータ収集や分析を進めていく所存である。今後の研究成果に期待したい。最終的には、重症小児患者に対する痛み、鎮静、薬物離脱症状、およびせん妄のマネジメントにおいて、最適なアセスメントツールが普及し、医療従事者が迅速かつ効果的な判断と介入ができるよるようになることを目指している。 本研究の成功により、重症小児患者の痛みや不安を軽減し、その家族にも安心感を提供できることが期待される。さらに、医療従事者が効果的なケアを提供しやすくなり、重症小児患者の治療効果と生活の質が向上する可能性がある。今後の研究進展と成果が、小児医療の質を向上させ、患者およびその家族の苦痛を軽減することに寄与することを期待し研究を継続していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
covid-19の影響でデータ収集が困難であった期間があること、収集したサンプル数が当初予定したものよりも少なかったこと、これら影響して当初の予定よりも遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、小児患者の鎮静、痛み、せん妄、薬物離脱症状のスケールを作成することが目的である。スケールによってサンプルサイズのばらつきにより、データ収集の段階で課題がある。それぞれのスケールに対応したサンプルサイズが必要となるため、研究の進行を一定のペースで保つことが求められている。以下、今後の研究の推進方策を提案する。 データ収集の継続:サンプルサイズの確保が重要な課題である。データ収集は遅れているものの、継続しており、今後も進めていく。 論文の準備:データが揃ったスケールについては、早急に論文の作成に取り掛かる。データ解析、結果の解釈、論文の草稿作成など、研究を公表するプロセスを進めていく。 研究成果の共有:研究成果を定期的に公表し、他の研究者からのフィードバックを得ることで、研究の質を向上させることができる。また、これは研究者コミュニティ内での知識共有を促進し、新たな協力関係を築く機会にもなり得る。 以上のように、本研究の進行にはデータ収集の効率化、早期の論文化、そして研究成果の共有が重要な要素となる。これらを踏まえた計画を立てることで、質の高い研究を遂行し、目的を目指していく。
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