研究課題/領域番号 |
21K21153
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
森 一也 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (60796738)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 法医学 / 死後経過時間 / 質量分析 / 胃内容物 |
研究開始時の研究の概要 |
死後経過時間の推定には確固たる指標が存在せず、種々の情報を組み合わせることにより推定するに至っている。 本研究では、胃内容物を用い、死後経過時間の推定精度を向上させる指標の1つを探索することを目的とする。具体的には、質量分析装置を用いて、胃内容物に含まれる食物の消化分解過程で出現するアミノ酸等の物質を同定し、それらの存在比率などを経時的に確認することで、経過時間との相関性を導き出し、それらを指標として死後経過時間の推定技術の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
新たな死後経過時間推定のため1つの指標確立を目的として、胃内容物に着目した。 本研究では、質量分析法を用いて、胃内容物に含まれる食物の消化分解過程で出現するアミノ酸等の一次代謝産物を同定し、それらの経時的な挙動変化を確認することとした。 分析食物としては日本人の主食であり、かつ法医解剖時の胃内容物によく見られる米飯粒を利用することとした。米飯粒と人工胃液を反応させたところ、一部のアミノ酸の発現量等について経時的に変化することが統計学的有意な差として現れた。従って、新たな死後経過時間推定の1つの指標として確立する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
死後経過時間を推定することは、我が国における社会の安全や治安維持等も含めて法務実務上重要な課題の1つである。しかしながら、現段階では死後経過時間の推定には確固たる指標が存在せず、種々の情報を組み合わせることでそれらを導き出している。また、それら情報の判断には主観的要素が強くいため、正確な死後経過時間を導出することに困難な状況になっている。本方法が確立することで客観的な指標の1つとなり、より精度の高い死後経過時間の推定に寄与するものと考える。
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