研究課題/領域番号 |
21K21154
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
小谷 優平 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 助教 (30909429)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 失語症者 / コミュニケーション能力 / 神経心理学 / 計量心理学 / The Scenario Test / 神経心理学的測定 / 対話測定 / 認知症者 / 日本語版開発 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は国際標準の対話測定尺度であるThe Scenario Test日本語版の実証・開発を試みる。The Scenario Testは,英語圏では標準使用されている失語症者および認知症者の対話能力の測定を基盤とした実用コミュニケーション能力検査である。国際的な失語症研究者間のコンセンサスが得られた検査である 本邦の既存の尺度では対話能力の測定が困難であり,本邦では失語症者および認知症者数への対話的コミュニケーション支援が構築されていない。 本研究では,The Scenario Test日本語版を開発し,対話支援の新機軸を創出すると共に,新たな失語症者および認知症者の支援法を提案する。
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研究成果の概要 |
本研究の3年間に主な目的であるThe Scenario Test日本語版(ST-JP)の作成、その臨床実装に向けた実証を完了した。その成果を英論文にまとめ、受理され、本研究成果の社会還元も実現した。 The Scenario Testは、失語症者の対話的なコミュニケーション能力を測定できる世界的に唯一の評価尺度であり、その臨床活用が日本においても可能となった点は、本研究の業績に帰属すると考えている。さらに、研究行程や手続き、ST-JPの日本での意義について論文に公開したため、研究の透明性が担保され、本研究の確からしさが頑健となった。 以上より、本研究は当初の目的を完全に達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
The Scenario Test (ST) は、失語症者の対話的なコミュニケーションを測定できる唯一の神経心理学的尺度で、失語症への介入研究および臨床では訓練効果の検証の国際的に奨励されるものであることが知られている(Wallace,S.J.,2019)。しかし、STは欧州圏にしか存在せず、日本では勿論のことアジア圏に存在しなかった。 本研究でST日本語版を臨床活用するための基盤が整った。対話的コミュニケーション能力を高い精度で測定できれば、エビデンスの構築が急がれる失語症訓練の日本およびアジア圏の発展を推進できる点は大きな意義を持つ。 以上のことから、本研究の学術的・社会的意義は大きい。
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