研究課題/領域番号 |
21K21158
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
阿部 紀之 千葉大学, 予防医学センター, 特任研究員 (70907716)
|
研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | フレイル / 社会参加 / 社会環境 / 建造環境 / 大規模データ / Age-friendly cities / マルチレベル分析 / 社会的フレイル / 近隣環境 / JAGES |
研究開始時の研究の概要 |
フレイルは健康な状態と要介護状態の中間に位置する重要な健康課題である.近年,フレイルの該当者割合に「地域差」が存在することが明らかとなった.その要因を解明するために,人々のつながりなど社会環境や公園などの人工的に造られた建造環境に着目し,全国の高齢者約14万人を対象とした大規模調査データを用いて以下を検証する.①フレイル該当者割合が多い地域と少ない地域との間にどのような環境の違いがあるか,②良好な環境に住んでいるとフレイル発症リスクが減少するかの2点について検証する.フレイル予防に有用な環境要因を解明し,住んでいるだけでフレイルになりにくいまちづくりを創造するための手がかりを得ることを目指す.
|
研究成果の概要 |
社会参加の種類や数とフレイル発生との関連について検証した。日本老年学的評価研究(Japan Gerontological Evaluation Study:JAGES)の2016年度と2019年度のパネル調査データの回答者28市町59,545人を分析対象とした。その結果、2016年時点で介護予防、収入のある仕事、ボランティア活動、自治会、学習・教養サークル、特技・経験の伝達、趣味活動、スポーツ活動のいずれかに参加している者は、そうでない者と比べて3年後のフレイル発症リスクが統計学的有意に低かった.さらに,社会参加数が多い人ほどフレイル発症リスクが有意に低かった.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によってスポーツ活動や就労など、体を動かすことを主とする社会参加だけでなく、趣味活動や自治会への参加、ボランティア活動など、幅広い「社会参加」を行うことで、フレイル状態に陥るリスクが低いことを明らかにした。本研究によって、社会参加をしやすい地域コミュニティの形成(人とのつながりをもつこと)や、徒歩圏内に社会参加先があるような活動拠点の整備などが重要になることが示唆された。
|