研究課題/領域番号 |
21K21164
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
久野 史椰 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (50914149)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | リンパ浮腫 / 3Dスキャナー / 3Dスキャンシステム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は乳がん術後リンパ浮腫患者の効果的な体幹部のケア開発をめざした基礎研究である。乳がん術後リンパ浮腫は、患側上肢に浮腫が生じることが知られるが、患側上肢周辺の体幹部にも浮腫をもたらす症例の存在が報告されている。一方で、体幹部の浮腫を定量的に測定した研究報告はほとんどない。 そこで本研究では、乳がん術後リンパ浮腫患者の体幹部の測定方法の確立を念頭に、その基礎段階として、3Dスキャンシステムを用いた体幹部測定を試み、その精度を解析する。3Dスキャンシステムは、非接触のもとに3次元データの取得が可能で、体幹の腫脹を簡便に定量化できる。
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研究成果の概要 |
本研究は乳がん術後患者の体幹部の浮腫を定量的に測定する方法を開発することを目指し、その第一段階として、3Dスキャンシステムを用いた背部の腫れの測定方法を開発し、その信頼性の検討を行った。乳房切除術後の方を対象に背部の3D画像を取得し、体幹部の8点における患側と非患側の厚さの差を算出した。信頼性は、検者内、検者間一致を確認し(クラス内相関係数)、測定誤差と真値の間の系統的な偏りの有無を調べる(Bland-Altman分析)ことにより決定した。その結果、体幹中央の5点では、良好な信頼性が示された。3Dスキャニングシステムを用いた本測定方法は、体幹部の測定方法として今後も発展する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳がん手術後の合併症であるリンパ浮腫は、上肢だけでなく、その周辺の体幹部にも発症することが報告されている。しかし、体幹部についてはその浮腫の形状(腫れ)を定量的に評価する方法が開発されておらず、主観的評価のみでケアが行われている状況である。本研究では体幹部の腫れを評価する方法を開発、検討した。本測定方法で良好な信頼性が示され、今後、測定方法を確立を目指すための基礎データとなった。
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