研究課題/領域番号 |
21K21190
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
平山 隆浩 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (60902608)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 排痰ケア / 人工呼吸器 / 粘弾性 / 基礎看護 / 医療安全 / 人工呼吸管理 / 喀痰評価 / IoT / 在宅医療 |
研究開始時の研究の概要 |
安全で有効な人工呼吸管理を行うための重要な指標が喀痰には秘められている。喀痰は乾燥すると粘稠になり、排泄困難から気管支の閉塞をきたす危険性がある。また、感染症の増悪時は喀痰の量が増加し、出血が起こると色の変化などが起こる。 実臨床での喀痰評価は、医療スタッフの目視による主観的評価に依存し、非常に個人差が大きい。そこで我々は、喀痰の評価を客観的に行う新規デバイスを作成し、喀痰評価指標を研究するという着想に至った。
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研究成果の概要 |
ICUや病棟で人工呼吸管理を必要とするほとんどの患者で喀痰の産生をともなう。そして、気道や肺への炎症や様々な刺激により喀痰の粘稠度が高まり、喀出が障害されることで、時に気道閉塞による窒息を引き起こす。また喀痰が気道に残留することで、細菌の増殖環境となり、感染や炎症を引き起こす。そのため正確な評価に基づく適切な排痰ケアは必須だが、現状は医療従事者が目視で主観的に評価することが主流となっている。集中治療室看護師への調査を行った結果、喀痰粘度評価は個人差が大きく、教育課程においても喀痰評価の手法に関しては確立されておらず、先行研究も喀痰評価の標準化に関する研究はほとんどないことが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
喀痰評価の現状を明らかにした。また喀痰評価の標準化を構想しており、これは看護に関わるケアの根幹である喀痰の物理学的かつ視覚的な評価の課題に着手する初めての研究である。医療従事者の主観で判断していた、加温加湿や排痰ケア、薬剤使用などの開始基準や効果判定など、多岐にわたる根拠を示すための研究に繋がる。また、疾患の早期発見、患者予後の改善に繋がる可能性がある。今後、看護師の人手不足、急性期病床削減による医療提供レベルの低下が懸念されている。また、在宅医療へのシフトにより患者家族によるケアが増えていくことから、喀痰評価の標準化は急務である。
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