研究課題/領域番号 |
21K21199
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 群馬パース大学 |
研究代表者 |
石代 敏拓 群馬パース大学, リハビリテーション学部, 助教 (20908876)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 脳卒中 / 家事 / 作業療法 / 自己効力感 / Self-Efficacy / 尺度開発 / self-efficacy |
研究開始時の研究の概要 |
脳卒中後遺症者のリハビリテーションにおいて,自己効力感の向上が家事の再開に影響したことを示唆する実践が数多く報告されている.自己効力感が脳卒中後遺症者の退院後の生活に影響することは多くの研究で支持されているが,「家事に対する自己効力感」に特化した測定方法はなく,臨床家の経験によって判断されている状況にある.そこで今回,脳卒中後遺症者の家事に対する自己効力感を測定する評価法を開発し,その信頼性・妥当性を検討する.また,開発した評価法を活用し,戦略的に自己効力感を高めながら家事に働きかけるプログラムを試行する.
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研究実績の概要 |
2022年度は,脳卒中後遺症者の家事に対する自己効力感尺度の項目プール作成,内容的妥当性検討を予定した.2021年度に引き続き文献研究および脳卒中後遺症者へのインタビュー調査を元にした項目プール検討を行い,インタビューから明らかになった家事遂行の促進要因を第56回日本作業療法学会で発表した.この発表では,家事を行うことに難しさを感じている脳卒中後遺症者が,日常生活の文脈性,家庭維持者としての主体感,家事の許容範囲,家庭内や地域の物理的環境の影響を受けて家事していたことを報告した.この研究により,脳卒中後遺症者の家事支援において,家事を行う文脈や家庭内・地域の物理的環境,どのような家事のやり方を許容できるかを評価し,自分自身が主体として家事に関わっている感覚を得られるよう介入する必要性が示唆され,現在学術論文として投稿中である.また,文献研究においては,本研究と同様に脳卒中後遺症者の自己効力感尺度を開発している論文の開発状況を概観すべく,スコーピングレビューを実施中である.この研究では,脳卒中後遺症者の日常生活に対する自己効力感尺度の開発過程や,尺度が網羅している範囲を検討している.このスコーピングレビューにより,脳卒中後遺症者の日常生活に対する自己効力感尺度の開発状況や,それぞれの尺度の特徴・対象範囲が概観でき,本研究課題で開発中の脳卒中後遺症者の家事に対する自己効力感尺度の活用範囲が明確になる予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度は,デルファイ法による尺度項目の内容的妥当性の検討を計画した.しかしながら,尺度の項目プールの見直しおよび研究対象者となる脳卒中後遺症者のリハビリテーションに関わる作業療法士のリクルートに時間を要したことを理由に当初の計画よりも遅れが生じている.
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究では,予定していた尺度項目の内容的妥当性検討,そして構造的妥当性,内的一貫性を確認する.開発した尺度を用いた家事支援プログラムの試行においては,医療機関等の作業療法士と協力して実施していく.
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