研究課題/領域番号 |
21K21206
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
|
研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
深谷 基裕 愛知医科大学, 看護学部, 准教授 (00910879)
|
研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 臨床倫理 / 倫理コンサルテーション / 初動者 / 初動行動 / 初動対応 / 社会医学 / 急性期病院 / 倫理倫理コンサルタント / コンピテンシー / スキル |
研究開始時の研究の概要 |
近年、医療現場では人工呼吸器の不開始、中止や意思確認が困難な患者の治療の意思決定などの倫理的問題が生じている。臨床現場の倫理的問題は複雑かつ個別性が高いことから、多職種チームによる対話を通じて問題解決を支援する倫理コンサルテーションに注目が集まっており、米国ではその組織体制が確立している。しかし、日本の実情に即した体制は十分に整っておらず、課題を抱えている現状がある。 そこで本研究は、臨床倫理コンサルテーションで初動するチームメンバーに対して、急性期医療機関で起こる倫理問題に対して用いているケースコンサルテーション・スキルを質的研究方法を用いて明らかにする予定である。
|
研究成果の概要 |
本研究はCECの初動者がどのようなコンサルテーションスキルを用いているのかを明らかにすることを目的とした。全国展開する急性期病院でCECチームに所属し,初動経験がある14名に対面で半構造化面接を実施した。得られたデータを帰納的主題分析の手法を用い,生成されたコードを階層的に集約した。ASBHのコアコンピテンシーと比較すると,初動者は全コンピテンシーは必要ないが,知識を含む倫理的アセスメント,対人関係スキル,態度や姿勢を用いて対応していることが分かった。緊急性のある依頼があった場合、迅速な対応が求められ、最小限の情報収集から問題の目星をつけるアセスメントスキルが特に必要であると考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国の多くの急性期病院では,医療者が倫理コンサルテーションを兼務をしながら実施している現状がある。また個人コンサルテーションよりもチームで活動していることが多い。そのため,相談者からの依頼を受け,情報収集する初動者の活動が倫理コンサルテーションの質を左右すると言ってもよい。本研究結果は,この初動者に必要とされるスキルを明確にした初めての研究である。本研究結果をもとに,倫理コンサルテーションの初動者の教育において,知識に加えて,事例をもとにした倫理的アセスメントスキルを育成するカリキュラムの開発をしていくことが有用であろうと示唆された。
|