研究課題/領域番号 |
21K21223
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
|
研究機関 | 山形県立保健医療大学 |
研究代表者 |
由利 拓真 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 客員研究員 (40908951)
|
研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 萎縮 / 腱板断裂 / 超音波エラストグラフィ / 超音波絵ラストグラフィー |
研究開始時の研究の概要 |
近年、高齢化社会の到来により、サルコペニアなどの骨格筋の病態が寝たきりや要介護状態につながる転倒の原因として注目を集めている。予防および治療は、運動療法が有効であるとされている。これまでの研究で脂肪浸潤が軽度(Goutallier 分類0-1)な症例は筋の機能が改善するのに対し、重度(Goutallier 分類2以上)な症例では、改善がほとんどみられないということを解明した。しかし、萎縮と運動療法、および機能の関係は未だ明らかでない。そこで、本研究の目的は腱板断裂臨床例において萎縮を呈した棘上筋をモデルに運動療法と萎縮および機能の関係を解明することである。
|
研究成果の概要 |
腱板断裂臨床例で鏡視下腱板修復術と運動療法を受けた症例20例を対象に,Muscle belly ratioを用いて評価した萎縮と超音波エラストグラフィを用いて測定した機能の関係を調べた.その結果,萎縮例10例,非萎縮例10例において,手術前後でmuscle belly ratioは萎縮群,非萎縮群ともにほとんど変化がなく,有意な差を認めなかった.また,機能の変化は増加傾向を認めたものの,有意な差は認めなかった.症例数が少なく解釈には注意を要するものの,1年の追跡では萎縮は変化がないが,機能は変化が生じる可能性が示唆された.今後は長い追跡期間を設定した研究を行う必要がある.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨格筋の病態は,高齢者が寝たきりや要介護状態につながる原因の一つとして注目を集めている.なかでも骨格筋の萎縮はリハビリテーションで改善可能な因子であり,その機序の解明は骨格筋の病態の早期発見と予防または治療において重要である.本研究は,腱板断裂例を対象にした1年の追跡調査により骨格筋の萎縮自体の改善に先んじて機能の改善が生じる可能性を示した.この成果は,今後骨格筋の病態に対する介入結果とその効果を解釈する上で有用である.
|