研究課題/領域番号 |
21K21235
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京保健医療専門職大学 |
研究代表者 |
井川 大樹 東京保健医療専門職大学, リハビリテーション学部, 助教 (80905076)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 対人間協調 / 触力覚 / 立位姿勢動揺 / 相互調節 / 非線形力学系 / 複雑性 / フラクタル性 / 対人間接触 / リハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
人間は、意図的であるかどうかに関わらず、他者との相互作用により行動を修正している。リハビリテーションの現場における療法士と患者の相互作用は、実際に治療的介入をしている時だけではなく、療法士のサポートから離れ、目標とする動作を独力で行う時にも重要な役割を果たす。 本研究の目的は、物理的結合(接触)による相互作用の効果が、結合が解除された後も持続するかどうかを、数理的解析手法を用いて明らかにすることである。本研究は、リハビリテーション領域のみならず、他者との相互の支え合いが不可欠な療育支援や介護現場などにも応用可能な知見として貢献し得ると考える。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、対人間接触の影響が人の立位姿勢動揺にどのような影響を与えるかを明らかにすることであり、結合の強度や対象物への違いを数理的解析手法で明らかにしていくことである。 本年度は実験機器(触覚センサー)を選定しその発注を行った。触覚センサーは微細な時系列変位を計測する機器であるため、実際に業者に立ち会って頂きセンサー及びPC側での実験機器のセットアップを行った。 所属研究機関に存在している既存の三次元動作解析機器と触覚センサーを実際に使って研究代表者本人による予備の検証実験を行った所、当初、触覚センサーと既存の実験機器間を直接接続する予定でいたが、この接続が現状では不可能であることが分かり、様々な方法を試してみたが実験機器の時間的同期手法に難航した。そのため、現在は、研究協力者の先生に助言を頂きながら進めており、実験機器間の接続以外の方法としてアナログに同期トリガーを作る方法等も指導して頂いたため、同期の見通しはたってきている。 本研究には、数理解析手法が欠かせないため、その解析手法を確立する方法も同時並行で行った。こちらの手法に関しては、ランダムに生み出した様々なノイズ様の時系列データを用いて検証を行うことができるため、実験で得られると予想されるデータを想定し、Matlabでのプログラム実装を行った。 本研究は当初の予定に比べ大幅に遅延しており、時間的同期にも非常に難航し実験データを取ることができなかったため、研究実績を挙げることができなかった。そのため、当該研究の補助事業期間延長を行った。実験機器の同期の問題をクリアした段階で被験者を集め早々に実験を実施したいと考えている。実験を実施したらすぐに解析し、年度中に必ず研究実績として報告できるよう、力の限りを尽くしていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究は当初は研究機器(触覚センサー)を選定してセットアップすることで、実験データを得ることができると考えていたが、研究機関に存在している既存の三次元動作解析機器と触覚センサーの時間的同期に非常に難航している。 立位姿勢動揺は1000Hzというサンプリング周波数で取得するようなデータであるため、ミリ秒の誤差も認められないことと、様々な手法を試してはみたが研究代表者の実験機器の取り扱いに関する知識や技術が未熟であることも加わり、同期対策として効果的な手法をみつけることはできなかった。 研究協力者の先生に相談し、その研究協力者の先生から様々な方面の先生にも相談して頂けることとなり、専門的な知識や技術の指導を受けており、同期設定に関する準備はできつつある。後は、試行錯誤しながら予備検証を行い、データが取得できる状態になり次第、すぐに本実験に入りたい。
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今後の研究の推進方策 |
実験機器の時間的同期に難航していたこともあり、本研究のもう一つの要である時系列解析手法に関しては力を入れて取り組まざる得ない状況であったが、結果として数種類の解析用プログラムを実装することができた。そのため、実験データを取得できた段階で速やかに取得して得られたデータとその解析を検証しながら進めることができると考えている。 実験の被験者選定に関しては、健常成人を対象とした実験であるため、所属研究機関に在籍している大学生を対象に最大で25名程度の被験者募集を考えている。
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