研究課題/領域番号 |
21K21239
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 宝塚医療大学 (2023) 畿央大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
林田 一輝 宝塚医療大学, 和歌山保健医療学部, 助教 (00911281)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 感覚運動不一致 / 歩行 / 運動学習 / 異常感覚 / 運動制御不全 / 脳卒中 |
研究開始時の研究の概要 |
脳卒中後片麻痺患者は“手足が自分のものでないような感じがする”といった身体の異常知覚を訴えることが多く、この異常知覚は運動の不正確さを増大させることが知られている(運動制御不全)。この運動制御不全は、自らの予測とは異なる感覚がフィードバックされる ことで生じる感覚運動不一致により出現する。本研究では、歩行中に感覚運動不一致が異常知覚および運動制御に与える影響について、健常人を対象にし,検証する。
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研究成果の概要 |
脳卒中患者において頻回に見受けられる“手足が自分のものでないような感じがする”といった感覚運動不一致が原因によって生じる身体感覚異常とそれに伴う運動制御不全がある。本研究では、健常者を対象に「歩行中」の感覚運動不一致の理解を深めることであった。感覚運動不一致によって時間的な歩行パラメータ(ステップ時間、ストライド時間)が変化し、空間的パラメータには影響しなかった(実験的に時間的不一致を操作したことによる可能性もあり)。また、不一致が大きくなるにつれて「身体重量感」といった主観的パラメータにも影響することがわかった。この基礎的データを参考に、臨床研究に着手できている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
感覚運動不一致によってもたらされる身体感覚異常や運動制御不全に関する研究は、上肢運動にほとんど限られていた。上肢運動と歩行運動が発現する神経メカニズムは違うため、感覚運動不一致による影響も異なる。本研究成果によって、当該分野の一知見を蓄積できた。 また、感覚運動不一致の問題は、脳卒中だけで起こるのではなく、運動器疾患や切断患者など多岐にわたる。本研究の発展は、多くの患者の病態理解ならびに治療的介入手段を考えるための手立てになる可能性を含んでいる。
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