研究課題/領域番号 |
21K21250
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
井原 拓哉 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, ジョイントリサーチ講座助教 (90908617)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | リハビリテーション / 変形性股関節症 / 協調性 / 歩行 / 動作解析 / 理学療法 / バイオメカニクス / 運動協調性 |
研究開始時の研究の概要 |
変形性股関節症は加齢と共に進行し,最終的に人工股関節全置換術などの観血的治療が選択される.運動療法を中心とする保存療法が選択されることはあるものの,十分な疾病進行予防効果のある運動療法は確立されておらず,積極的な治療選択肢にはなっていない.近年,変形性股関節症の進行に,歩行中の力学的ストレスが関与することが指摘されており,股関節角度と重心位置の制御が力学的ストレスの軽減に貢献する可能性がある.そこで,本研究では全身協調性の観点から,股関節角度および重心位置の制御に必要な身体機能を明らかにし,変形性股関節症患者に奏功する運動療法の指針を提案することを目的に実施する.
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研究成果の概要 |
股関節症患者の歩行においては、障害されている股関節の運動範囲を狭めつつ、代償的に全身(特に上半身)を用いて重心を制御していることが示された。また、股関節の運動に関しては健常者と比較して、立脚期に渡り角度を一定に保つよう全身的に代償運動が生じていることが示唆された。さらに、重心運動の制御のためには股関節の可動域の維持(特に外旋)が重要となってくる可能性が示唆され、保存療法において特に外旋可動域を中心とした可動域の維持や筋力の維持が進行抑制に貢献すると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
変形性股関節症患者の歩容の改善は、病態の進行予防に重要である。本研究の結果、変形性股関節症患者に認められた歩容の変化は、重心や股関節角度に対して合目的的に構成された運動様式である可能性が明らかとなった。進行に関連する力学的負荷を減少させることを目的に、歩行中の重心や股関節角度の制御を可能にするために、必要な身体機能を検討したことで、保存療法における介入方針の提案の一助になると期待できる。
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