研究課題/領域番号 |
21K21252
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
村尾 昌信 京都大学, 医学研究科, 技術職員 (20909048)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 造血幹細胞移植 / マイオカイン / 骨格筋 / 身体機能 / 骨格筋量 / リハビリテーション / 理学療法 |
研究開始時の研究の概要 |
造血幹細胞移植は重篤な造血器疾患に対する根治的治療法である一方で、治療関連要因によりって骨格筋を萎縮させ、身体機能の低下を招く。動物モデルや健常者における骨格筋量は、骨格筋自身の収縮によって分泌される「マイオカイン」と関連すると考えられている。しかし、すでに筋萎縮が生じた患者におけるマイオカイン動態の報告はほとんどない。本研究では、造血幹細胞移植を施行する前後の患者さんを対象に血中マイオカイン濃度と骨格筋量、および下肢筋力などの身体機能を評価することでそれらの関連を探る。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、1.造血幹細胞移植が血中マイオカインレベルに与える影響と2.造血幹細胞移植患者の骨格筋量および身体機能と血中マイオカインレベルの関連を明らかにすることであった。1について、以下の知見が得られた。筋肥大を促すマイオカインであるIGF-1の血中レベルは、移植前と比較して移植後4週時点で有意に低下した。2について、以下の知見が得られた。移植後(退院時)のPhase angle(骨格筋の質)は、同時期の血清中IGF-1レベルと有意な正の相関を示した。また、移植後(退院時)の膝関節伸展筋力は、同時期の血清中IGF-1レベルと有意な正の相関を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
造血器疾患に対する根治的治療である造血幹細胞移植後の生存率改善に伴い,生活の質の改善を目指したリハビリテーションの改良が新たな課題となっている。本研究の学術的意義は,先行研究において評価されていない造血幹細胞移植患者におけるマイオカインの血中動態を初めて評価した点にある。また、新規分子マーカーであるマイオカインとリハビリテーションにおける既知の可変因子である骨格筋量および身体機能との関連が明らかになったことで,集中的かつ効率的な理学療法プログラム構築に近づいたことが社会的意義である。
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