研究課題/領域番号 |
21K21260
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
|
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
渋川 周平 順天堂大学, 保健医療学部, 助教 (10911290)
|
研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 骨格筋 / MRI / 血流 / 温度 / 筋線維 / 代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
骨格筋は持久性の高い遅筋線維と瞬発力の高い速筋線維に大別されることが広く知られている。2つの筋繊維は運動に対する収縮・萎縮や代謝、加齢に対する変化の仕方が大きく異なるが、その分布を詳細に画像化する技術はほとんど報告されていない。 本研究ではMRIを用いて生体の「血流」や「温度」を測定可能であることに着目した。運動によって筋線維の発熱や血流速の変化が予想されるため、これら2つの同時計測による骨格筋の代謝イメージングの開発を目的とする。代謝を捉えることで筋線維分布を正確に把握できれば加齢に伴う筋肉の老化や筋力トレーニングの効果を評価できる可能性があり、スポーツ医学や臨床医学への応用が期待できる。
|
研究成果の概要 |
本研究でMRIを用いて骨格筋代謝イメージングを開発することを目的とし、運動負荷による血流と温度を同時評価する撮像法を検証した。ファントム実験による検証では経時的な変化を捉える温度イメージングの高速化が困難であったため、T2*mapを用いた運動負荷における骨格筋イメージングに取り組んだ。前脛骨筋を対象とし、固定補助具を使用して背屈運動を行い、アーチファクトを軽減したT2*値の経時的な計測が可能となった。16名のボランティア実験から、運動中にT2*値が徐々に増加し、運動直後に最も変化するという知見を得たまた、T2*値と筋断面積との相関解析を行い、両者には相関関係が無いことが判明した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに報告された骨格筋線維のMRI研究は運動前後を比較するものが多く、運動中の信号変化を捉えたものはほとんどない。我々は3Dプリンタによる専用の固定具を作製するとともに運動負荷方法を工夫し、運動中のT2*値の変化を捉えることを達成した。この結果、運動中に徐々にT2*値が増加していき、運動直後にT2*値が最も変化するという傾向が明らかとなった。また、その後徐々に運動前のT2*値に戻るという事が判明した。これらは骨格筋のエネルギー代謝に伴う血液中のオキシヘモグロビンとデオキシヘモグロビンのバランスを反映していると考えられ、筋線維の代謝を間接的に捉えているものと考えられる。
|