研究課題/領域番号 |
21K21284
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1001:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
白井 僚 京都大学, 情報学研究科, 助教 (70910834)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 無線通信回路 / 磁界結合 / 電磁界 / 無線給電 / 無線通信 / 磁界 / センサノード / IoT / 磁界解析 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国の科学技術政策の一つであるSociety 5.0構想は,IoTによって我々の身の回りのあらゆるモノや人から情報を収集し,活用することで,住環境改善を図るものである.このような包括的な情報収集のために,センサの通信を無線化し,超小体積化することで,センサの装着場所の制約を解消する必要がある.一方,センサを超小体積化すると,無線通信回路の性能が悪化する.そこで本研究では,IoTセンサ向け無線通信回路の小体積化と高エネルギー効率化の両立を目指す.そのために,小体積無線通信回路の理論的性能限界を解明し,小体積化と高エネルギー効率化がどの程度両立可能か,理論と実機評価の両面から明らかにする.
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研究成果の概要 |
本研究では,IoT機器において大きな面積を占める,無線給電機能と無線通信機能について,両者で回路構造の一部を共有することで,センサデバイス全体の小体積化を図る構造を提案した.無線通信回路は通常,電磁波の生成に必要な発振回路が大きな電力を消費する.一方,提案手法は,発振回路を使用せずに,情報をやり取りする機構を開発することで,低消費電力化を実現した.提案手法をシミュレーションと実機で評価したところ,小体積化と無線通信の低消費電力化を両立可能なことが明らかになった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の無線通信の研究は先行研究に対して性能改善を繰り返す手探り的な研究であり,非効率的であった.一方で本研究は,電磁理論と回路理論に基づいて,通信回路の性能限界を解明しようと図るものである.本研究期間内で,理論に基づいて,体積の大きな回路や消費電力の大きな回路を利用せずに無線通信が可能であることを示した.今後,本研究を進め,複数の回路について理論的な性能限界を解明することで,世界中の小体積無線通信回路の研究に対して,回路設計の技術的指針や,目標性能の基準を示すことができる.
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