研究課題/領域番号 |
21K21288
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1001:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
原 崇徳 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (70907881)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ネットワーク機能仮想化 / サービスチェイニング / 強化学習 / グラフニューラルネットワーク / 容量制約付き最短経路ツアー問題 / NFVネットワーク / Capacitated SPTP / 整数線形計画 / ラグランジュ緩和 / 全ユニモジュラ / NFV network / Service chaining / Graph neural network / Reinforcement learning |
研究開始時の研究の概要 |
サービスチェイニングは,サービス要求が与えられると,所望の順序で仮想ネットワーク機能を実行しながら始点から終点までの経路をサービスパスとして構築することを目的としている.サービスチェイニングの複雑性は,1.仮想ネットワーク機能の実行順序の保証,2.単一のサービスパスによる同一リンクの複数回利用,3.仮想トポロジ構成の変化への対応,に分類できる.本研究では,これらの複雑性を克服するために,容量制約付きSPTP,グラフニューラルネットワーク,深層強化学習に基づくサービスチェイニング手法を検討する.サービスパスの最適性,処理時間,未知のトポロジ構成に対する汎化能力の観点からその特性を解明する.
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研究成果の概要 |
NFVネットワークのトポロジの変化に追随可能なサービスチェイニング(SC)を実現するために,(1)数理最適化と(2)機械学習による手法をそれぞれ確立した.(1)では,容量制約付き最短経路ツアー問題(CSPTP)に基づくSCと機能配置問題を効率的に解く近似解法を提案した.数値実験より近似解法は整数線形計画と比較して性能を維持しながら小さい実行時間を達成できることを確認した.(2)では,トポロジとサービス需要の変化に追随可能なCSPTPに基づくSCをGNNと深層強化学習を連携することで実現した.数値実験より提案法はトポロジとサービス需要の変化に対応しながら効率的に資源を割り当てることを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のSC問題では,最短経路問題を背景とした解法であったが,本研究課題では,VNFの実行順序の保証,単一のパスが同一リンクやノードを複数回利用するといったSC特有の課題に対して,CSPTPを導入することで,資源効率性と計算時間の観点から,CSPTPによるオンライン型SCの実現可能性を示した.更に,GNNを適用した学習モデルを適用することで,未知のネットワークトポロジやサービス需要の変化に追随可能なサービスチェイニングの実現性を示した.これらの成果はネットワークトポロジと特徴の効率的な利用方法の理解を深めるとともに,ネットワーク分野における資源割当や故障検知に貢献できると期待される.
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