研究課題/領域番号 |
21K21294
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1001:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
山本 洋太 東京理科大学, 工学部情報工学科, 助教 (50906740)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 3次元映像 / 高性能計算 / ホログラフィ / FPGA / ハイパフォーマンスコンピューティング / 専用計算機 / ドメイン特化プロセッサ / 高性能計算機 / 3次元映像システム |
研究開始時の研究の概要 |
電子ホログラフィは究極の3次元映像提示手法として期待されているが、発案から数十年経ても実用化されていない。課題は必要とされる計算を高速に処理可能な方式の開発である。年々性能を向上させているプロセッサではあるが、消費電力などの問題により、大きな性能向上は難しい状態に入りつつある。本研究では、特定の計算に特化した計算回路を組み込んだドメイン特化型プロセッサを開発し、電子ホログラフィ実用化への指針を示す。短期的には電子ホログラフィ計算を高速化し、ヘッドマウントディスプレイを高性能化する。長期的には専用回路部分の変更で、エッジで高性能な機械学習を可能とするIoTシステムなどへの応用も期待できる。
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研究成果の概要 |
電子ホログラフィは3次元情報再生の究極の手法とも呼ばれるが,計算機ホログラム(CGH: Computer-Generated Hologram)の計算が複雑でリアルタイム処理が難しく,実用化への目処が立っていない.電子ホログラフィ計算の方式の内,位相型CGHの計算は複雑だが,良質な再生像が得られるため実用が望まれている.本研究では,FPGAを活用して,専用プロセッサを開発することで,電子ホログラフィ計算を高速化した.比較的計算負荷の低い振幅型CGHから位相型CGHを計算する新たな専用計算機を開発することで,位相型CGHの計算時間を半減させ,リアルタイム3次元映像再生に成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
3次元映像技術への注目が高まっているが,現在市販されている映像提示装置は,人間が奥行きを知覚するために必要な奥行き情報を完全には再現できていない.そのため,長時間の使用には適さず,3D酔いと呼ばれる吐き気や眠気を感じるなど応用への大きな障壁となっている. 電子ホログラフィは理想的な3次元映像提示手法と呼ばれている.しかし,必要とされる計算量が実用化を困難にしている.本研究では,より実用化が困難とされてきた位相型電子ホログラフィ計算の高速化に成功した.より良質な再生像が得られる位相型での電子ホログラフィ実用化への新たな指針を示すことができた.
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