研究課題/領域番号 |
21K21304
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1002:人間情報学、応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
謝 淳 筑波大学, 計算科学研究センター, 研究員 (00913287)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 拡張現実 / 手術支援 / 画像処理 / 三次元センシング / 外科手術支援 / シースルー / 自由視点 / 腹腔鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
切開創を微小に抑えられる腹腔鏡手術が普及しつつあるが、習得の難しさや作業効率低下の課題が残っている。その原因の一つが既存のモニタを用いた情報提示である、映像を観察する視点と手術の様子を撮影するカメラの位置が離れていることや、カメラ視野が狭いことによって問題が生じている。 本研究は、腹腔鏡映像と投影型拡張現実技術(SAR)を利用し、開腹手術のような術野の見え方を実現するシステムを構築することで、腹腔鏡手術の作業効率向上を目指す。 本研究は以下二つの課題について取り組む。①術者位置及び患者の体表形状変化を考慮した映像生成手法、②腹腔鏡画像に基づいた体内三次元データの生成とカメラトラッキング。
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研究成果の概要 |
本研究は、腹腔鏡スコープと手術器具を追跡し、腹腔鏡の撮影領域や、腹腔内に挿入して見えない器具の角度、深度を推定し、SAR(spatial augmented reality)で体表面に表示させるシステムを構築した。三次元形状とプロジェクタ位置を用いて投影の歪み補正を施し、術者に幾何学的整合性を保った映像を提示可能である。また普及度の高い、且つ比較的に安価な C-Arm 透視装置を使用して骨の3次元モデルを構築する方法を提案した。さらに、多視点(bullet-time)撮影システムを用いて外科手術を記録し、状況に応じて最適な視点に切り替える手術支援システムを提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究が構築したシステムはSARによる腹腔鏡手術支援技術やアプリケーションの開発、評価の基盤となり、医療メディア分野において新たな知見の創出を導く。また、腹腔鏡手術のみならず、他の内視鏡カメラを経由して術野を観察する手術への応用も期待される。また、提案した多視点映像システムは若手医師の育成効率の向上に有用である。さらに、C-Arm透視装置を使用した3次元復元方法は、手術中に骨の3次元モデルを生成し、術前計画との比較により迅速の手術評価が可能となり、医療効率の向上に貢献した。
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