研究課題/領域番号 |
21K21318
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1002:人間情報学、応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
田中 悠一朗 九州工業大学, ニューロモルフィック AI ハードウェア研究センター, 助教 (70911288)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 脳型人工知能 / 身体性 / ロボット / ハードウェア |
研究開始時の研究の概要 |
ホームロボットの人工知能(AI)に身体を取り入れることで,高効率な情報処理が実現できると考えられるが,現行の統計的AIでは個々のロボットの身体から得られる情報を取り扱うことは難しい.また,現行AIはソフトウェア実装が主流で消費電力が高く,ロボット応用の障壁となっている.本研究は,身体として柔軟ロボットハンドを導入し,身体から得られる個々の情報を学習可能なAIハードウェアの実現を目指す.このため,海馬・扁桃体を模倣したAIモデルと,ナノ材料による低電力レザバーデバイスを中心としたAIハードウェアシステムを提案する.
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研究成果の概要 |
ロボットの身体から得られる固有の経験を記憶し,思い起こすことができるAIモデルとそのハードウェアの実現に向けた研究を行った.ここでは,レザバー計算をベースとした学習にかかる計算コストが低いAIモデルを考案し,ロボットの経験データが少量であっても学習を完了できるようにした.このモデルを使うことで,ロボットは「この物体を触ったことがあるか」を記憶を参照して判断できるようになった.また,モデルの低消費電力化に向けて,ナノ材料を用いたレザバー計算デバイスを用いてこのAIモデルを実装した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現行主流の統計的AIは大量のデータによる学習に基づいているため,少量の経験に基づいた記憶獲得の実現は困難である.本研究が開発に取り組んだ少量の経験に基づくAIは,現行AIが対応していない機能を備える新しいタイプのAIである.このAIは例えば,ホームロボットがその固有の環境で得られる経験の獲得などに活用できると考えられ,本研究はホームロボットの社会実装に貢献するものと考える.
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