研究課題/領域番号 |
21K21319
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1002:人間情報学、応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
川原 僚 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 助教 (80911263)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | コンピュータビジョン / コンピュテーショナルフォトグラフィ / 3次元形状復元 / 水中撮影 / 光線空間 / 偏光解析 / 水中3次元形状復元 / 偏光 / カメラキャリブレーション |
研究開始時の研究の概要 |
空気中とは大きく異なる光学系をなす水中撮影環境の視覚情報処理を目指すにあたり,水中環境における屈折・散乱・吸収といった現象を含む視覚世界を解き明かす手がかりとして,本研究は人間の視覚ですら利用しない近赤外光や偏光の観測情報を利用する.そしてこれらを既存の光線空間の枠組みに導入するだけでなく,光線の表現を物体内部(媒質間の変換)へと拡張した多領域光線空間のモデル化による水中物体の3次元形状復元という研究課題に取り組む.本研究課題の遂行は,水中探査技術,生命情報学,水産業などをはじめとした多分野への波及効果が期待される.
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,多領域光線空間のモデル化による水中物体の3次元形状復元である.令和3年度では,能動偏光光源,および偏光カメラからなる計測系において水槽中の被写体へと照射・観測される多領域光線空間をモデル化し,さらに多領域光線空間同士の変換関係と,その解析法を明らかにした.令和4年度では,多領域光線空間の解析による撮像系のキャリブレーション手法,および被写体の3次元計測手法の有効性を実画像実験を含む評価実験により実証した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は,水中環境における屈折・散乱・吸収といった現象を含む視覚世界を解き明かす手がかりとして,特に偏光情報を利用するための理論の構築,およびその解析による3次元復元技術の具体的な提案と有効性の実証を行った点に学術的貢献がある. また,本研究成果はコンピュータビジョン技術を水中撮影環境へ拡張する技術に貢献する.つまり,撮影画像から被写体の形,位置,色,質感,運動などの視覚的情報を非接触かつ非破壊で獲得する方法として,視覚情報処理分野への貢献,水中探査技術への応用,受精卵や水中生物の解析による生命情報学への貢献,養殖などの第1次産業における情報化といった波及効果が期待される.
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