研究課題/領域番号 |
21K21330
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1101:環境解析評価、環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
安部 勇輔 秋田大学, 電動化システム共同研究センター, 特任助教 (60908953)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 二次電池 / Liイオン電池 / 負極 / 活物質 / もみ殻 / 炭化物 / リチウムイオン電池 / 酸化ケイ素 / 蓄電デバイス / 負極活物質 / バイオマス |
研究開始時の研究の概要 |
もみ殻を不活性雰囲気下で加熱処理して得られる炭化物は非晶質な炭素と酸化ケイ素で構成される。本研究では,もみ殻炭化物に含まれる酸化ケイ素を水酸化ナトリウム水溶液に浸漬させることで部分的に除去,およびLiイオン電池組立前にもみ殻炭化物の負極に不可逆容量を低減するLiドープを行う。水酸化ナトリウム水溶液への浸漬条件,およびもみ殻炭化物の負極へのLiドープ条件を多様に変化させ,Liイオン電池の優れた充放電特性を引き出せる条件を探索し,もみ殻炭化物はLiイオン電池用負極活物質として有望か見極める。
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研究成果の概要 |
もみ殻を窒素雰囲気で炭化すると,非晶質Cおよび酸化ケイ素(SiOx)から成る炭化物を生成できる。本研究では,もみ殻炭化物におけるSiOx含有量およびLiイオン電池組立前のLiドープ条件を変化させて性能評価を実施することで,もみ殻由来炭化物の負極性能およびLiイオン電池への応用可能性について調査した。もみ殻由来炭化物を用いるLiイオン電池の充放電特性におけるSiOx含有量の役割を明らかにした。Liイオン電池負極においてもみ殻由来炭化物が応用できることを見出し,それは4.8から44.6 mass%のSiOxを含むもみ殻由来炭化物を生成し,そのセル組立前にLiドープを行うことで成し得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
携帯型電子機器,電気自動車,再生可能エネルギー発電の貯蔵設備などにおける,Liイオン電池の利用意義は高い。それら用途でLiイオン電池の需要は増加し続け,Liイオン電池および電極の生産のためには大量の電極材料が必要となる。本研究では,もみ殻から炭化物を生成し,その物性および電気化学特性を明らかにし,Liイオン電池負極活物質として応用可能であることを示した。Liイオン電池のさらなる需要が見込まれる状況において,もみ殻をその原料として提供できる可能性を示した本研究は社会的意義も大きく,さらにもみ殻炭化物のLiイオン電池負極活物質用途としての特性解明は学術的に大きく貢献した。
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