研究課題/領域番号 |
21KK0051
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分15:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
深沢 泰司 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 教授 (60272457)
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研究分担者 |
水野 恒史 広島大学, 宇宙科学センター, 准教授 (20403579)
須田 祐介 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 助教 (70910321)
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研究期間 (年度) |
2021-10-07 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2026年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2025年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | ガンマ線観測 / ガンマ線バースト / 超小型衛星 / シンチレーター / SiPM / 宇宙ガンマ線 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ハンガリー・チェコとの国際共同研究により、宇宙の最大爆発現象であるガンマ線バーストを観測する超小型衛星団計画Camelotを推進することにより、9機以上の衛星での検出時間差から明るいガンマ線バーストを全天くまなく0.5度以下の精度で発生位置を決定するというユニークな方法により、可視光偏光やTeVガンマ線などの観測装置へ情報を伝えてGRB発生後数分以内に観測をトリガーし、ガンマ線バーストの発生機構に迫る。本計画は、ハンガリー・チェコの研究者とともに、本研究期間内に5機以上のガンマ線バースト観測超小型衛星を打ち上げる計画を国際共同で進める。
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研究実績の概要 |
本年度は、これまでの共同研究で準備して打ち上げたガンマ線バースト観測超小型衛星2機について観測を続けた。また、2022年10月に起きた史上最も明るいガンマ線バーストを1機が検出した件について、学術論文として発表した。他の観測衛星では明るすぎて回路が飽和し最大fluxをきちんと測定できないことがあったが、この衛星装置は小さいので、回路があまり飽和せずに測定することができた意義があるため、数件の論文から引用された。また、今後の搭載機器改良に向けて、プラスチックシンチレーターとSiPMを用いて、軌道上放射化によるノイズの影響の低減化を図る基礎実験で、電流読み出しや、1つのシンチレータ一で複数のSiPMをつけることにより、ノイズの寄与を減らし、thresholdが下がることを学術論文として発表した。観測性能の向上を目指して、小型シンチレータLMPPCを並べて1つのASICで読み出す実験を開始し、実際に2チャンネル同時読み出しに成功した。これらについて、2924年3月にチェコからNorbert Werner氏が来日して、より具体的な研究事項を検討した。これらの活動について、2023年9月には日本天文学会で、2023年7月には国際会議で発表した、2024年2月に超小型衛星シンポジウムで我々の計画について発表した。さらに、2024年内に打ち上げに向けて3機目の準備を進めた。また、これまでの観測データから得られた軌道上でのMPPCの劣化に関する論文の準備を始めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナの影響で次の衛星の打ち上げが遅れており、現在は2024年を予定している。検出器の改良計画も遅れていたが、3月のWerner氏来日に合わせてキックオフができたので、今後進めていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2機の衛星によるガンマ線バーストの観測を推進する。また、3機目の衛星の観測を開始する。衛星GPSの同期システムの開発を進め、同時に検出したガンマ線バーストの方向の決定を試みる。シンチレータとSiPMの検出器の改良実験を進める。
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