研究課題/領域番号 |
21KK0052
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分15:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
成影 典之 国立天文台, 太陽観測科学プロジェクト, 助教 (50435806)
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研究分担者 |
三石 郁之 名古屋大学, 理学研究科, 講師 (90725863)
萩野 浩一 関東学院大学, 総合研究推進機構, 助教 (70762061)
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研究期間 (年度) |
2021-10-07 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
19,110千円 (直接経費: 14,700千円、間接経費: 4,410千円)
2024年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2023年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 日米共同・太陽X線観測ロケット実験FOXSI-4 / 磁気再結合 / プラズマ加熱 / 粒子加速 / 太陽フレア / X線集光撮像分光観測 / X線用・高速度カメラ / 電気鋳造X線ミラー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、磁気再結合が引き起こす磁気エネルギーの解放とそれによって生じるエネルギー変換機構の追究である。本研究では磁気再結合が駆動する太陽フレアを研究対象とするが、太陽フレアは観測と理論モデルで強く制限された3次元磁場構造のもとで電子の加熱・加速・伝搬を空間・時間分解して議論できるという他の天体現象にはないアドバンテージを持つ。本研究ではこの点を最大限活用するために、世界初となる「太陽フレアに対するX線集光撮像分光観測」(観測ロケット実験 FOXSI-4)を日米共同で実施することで、磁気再結合が引き起こすエネルギーの解放と変換の機構を追究するための新しい基盤を構築する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、世界初となる「太陽フレアに対するX線集光撮像分光観測」(観測ロケット実験 FOXSI-4)を日米共同で実施することで、磁気再結合が引き起こす磁気エネルギーの解放とそれによって生じるエネルギー変換機構(特に、粒子加速)を追究するための新しい基盤を構築することである。 2022年度は、観測ロケット実験 FOXSI-4 の実施に向け、「軟X線用・高速度CMOSカメラ」、「硬X線用・高速度CdTeカメラ」、「電気鋳造X線ミラー」といった日本が担当するフライト品の製作を行った。これらは、FOXSI の実現に不可欠なキーデバイスである。これらの製作においては、「観測装置主構造」、「データ収集システム」、「観測ロケットシステム」を担当する米国との綿密なインターフェイス調整や、データ取得方法(観測モード)の協議が必要であり、日米双方のメンバーがそれぞれ渡米・訪日して試験や打ち合わせを実施した。加えて「日米メンバーが参加する定例会合」、「management に特化した定例会合」、「hardware開発に特化した定例会合」を、それぞれ隔週にてリモート開催し、綿密なインターフェイス調整を行うとともに、円滑なコミュニケーションを確保した。これらを経て、フライト品の製作は予定通り進めることが出来た。 また、サイエンスについても「日米メンバーが参加する定例会合」の場を用いて、観測ロケット実験 FOXSI-3(2018年打ち上げ)のデータ解析の状況や、 FOXSI-4 で目指すサイエンスについて、お互いに進捗状況を確認するとともに、議論を行った。加えて、2023年3月には、国内でFOXSI-3のデータ解析に関する研究会(対面)も開催した。 FOXSI-4 の計画推進、装置開発および科学成果については、学会や論文にて発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は、観測ロケット実験 FOXSI-4 の実施に向け、日本が担当するキーデバイスのフライト品製作を計画通り実施した。これらの製作においては、米国との綿密なインターフェイス調整や、データ取得方法(観測モード)の協議が必要であり、日米双方のメンバーがそれぞれ渡米・訪日して試験や打ち合わせを実施した。加えて「日米メンバーが参加する定例会合」、「management に特化した定例会合」、「hardware開発に特化した定例会合」を、それぞれ隔週にてリモート開催し、綿密なインターフェイス調整を行うとともに、円滑なコミュニケーションを確保した。これらを経て、フライト品の製作は予定通り進めることが出来た。 また、サイエンスについても「日米メンバーが参加する定例会合」の場を用いて、観測ロケット実験 FOXSI-3(2018年打ち上げ)のデータ解析の状況や、 FOXSI-4 で目指すサイエンスについて、お互いに進捗状況を確認するとともに、議論を行った。加えて、2023年3月には、国内でFOXSI-3のデータ解析に関する研究会(対面)も開催した。 なお、2022年度から新規に大学院生が4名加わり、FOXSI計画に携わる大学院生は合計8名となった。本研究は、大学院生の教育・育成にも役立っている。 以上を踏まえ、計画は、おおむね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
観測ロケット実験 FOXSI-4 の打ち上げは、2024年春の予定である。これに向け下記の推進方策をとる。 2023年度は、打ち上げに向けて米国での作業が本格化する。日本チームも現地での観測装置組立作業および評価試験に参加する。 2023年度末から2024年度初めに予定されている FOXSI-4 の打ち上げキャンペーンは射場(米国・アラスカ州)で参加し、打ち上げ準備→打ち上げ→太陽フレア観測→装置回収→データ確認までを行う。 打ち上げ後(2024年度)は、取得した観測データを中心に、数値計算も交えて、科学成果の創出にあたる。また、取得したデータの公開の準備も行い、X線集光撮像分光観測という新しい種類の太陽フレア観測データを研究者コミュニティーに普及させ、衛星計画といった、より大きな計画推進のための基盤を構築する。 観測ロケット実験は、若手研究者や大学院生が直接宇宙ミッションに携わることができる大変貴重な機会であり、この点を活かし人材育成にも努める。
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